2016-09-01から1ヶ月間の記事一覧

下等生物たちの夕暮れ

二階の窓を開けると手が届きそうなところに電線が通っているのだが、実際には届きそうなだけで、どんなにギリギリまで無理をして身体を窓から突き出しても手が電線に触れることはなく、いくら私の脳の中のバカな部分が「やってみたら届くのとちゃいますの? …

おやすみ世界

眠い時には眠る。これが許されない環境だと、私はおそらく生きていけなくなる。専門学校時代には、頻繁にそんな環境下に置かれてしまい、そのせいか、私の身体は6年近くほぼ使い物にならなかった。 さて、今日は朝からとても眠いです。生きていけなくなると…

「まずは君が落ち着け」(@『シン・ゴジラ』)

映画版『聲の形』の日本語字幕付上映(聴覚障害のある方へのバリアフリー的上映)に対する要望というか批判というか、まあそういった様々な声があがって、ちょっとした炎上状態になってしまっているようなのだが、数少ない冷静な方々(というより、根気のあ…

紫煙を支援はしないが私怨もない

神奈川で一人暮らしをしていた頃、用があって私の部屋にやって来た映画学校の同期生から「タバコを吸っていいか」と聞かれたことがある。私は非喫煙者だが、さほどタバコの煙は苦ではない。もちろん、身体に良いものではないから、好んで煙に巻かれたいわけ…

生き延びるための脳の執念

「肉体が食べろと命令してくるのだ」 大西洋を救命いかだで76日間も漂流したスティーヴン・キャラハン氏(映画『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』では、救命いかだでの生活についての顧問を担当したらしい)のことを知ったのは、小学五年の国語の授…

レミング一発、やり逃げ

青山真治監督の『エリ・エリ・レマ・サバクタニ』に関して、「中原昌也の役は山塚アイのほうが向いているのではないか?」といった話があったような気がする(最初はそう思ったが、観ていくうちにこれで良かったと思った、という話だったかもしれない)。 し…

将来が不安になる夢

歯がぼろぼろと抜けてしまう夢をたまに見る。年に数回、歯医者の定期検診に向かい、一説によると「親以上に誉められることが少ない存在」と言われる歯医者さんから「よく磨けていますよ」とお褒めの言葉を頂いているにもかかわらず、どうしてこんな冷や汗の…

「食べてしまいたいほど格好良い」

「食べてしまいたいほど可愛い」という言葉は、たまに聞く。たまに聞くたびに「せっかくの可愛らしいものをお前なんぞに喰われてたまるか」と思い、この言葉を発した者に対して憎悪が生じる。せっかくの可愛らしいものが世界から消えてしまうだけでなく、お…