2022-07-10から1日間の記事一覧

『今日までの夜に見た夢に彩られた走馬灯にも似た自分史』(53)

私が高校に入り、ある程度自由に出歩くことが容易になっても、地元には既に喫茶店がほとんどなくなっていたので、一人氷を噛んで過去ばかり思いだし、人前での落涙を必死に耐える心配はなかった。代わりに学生服の暑苦しさで頻繁に鼻血が出た。恥部と捉えら…