2022-09-18から1日間の記事一覧

『今日までの夜に見た夢に彩られた走馬灯にも似た自分史』(73)(完)

Tの亡骸を過ぎると、ひび割れたアスファルトの道路に潰れた柿の実が点々と転がっていた。この土地には柿の木などないはずだが、海を挟んだ土地の柿を吸い寄せてしまうほどの事態だったということだろうか。柿は苦手なので勿体ないとは思わないが、Tの家の白…