2023-05-01から1ヶ月間の記事一覧

誰がためにカエルは鳴いていたのか

私が小学生くらいの頃は、雨があがるとアスファルトで干からびているミミズをよく目にした。草むしり中でも、うにょろうにょろと太めのミミズが現れたりしたものだ。 外を歩く機会が減ったことも影響しているだろうが、元気なミミズも干物のミミズもしばらく…

中指ジェリーの小さな災難

寒暖の差が激し過ぎるせいか、増えた薬の影響か、眠気に襲われる頻度がこころなしか増えてしまった気がする。意思に反して首がカクンとなりそうで、刃物を持つのが怖くて仕方ない。 それでも、何かしらやらなければいけない事というのは、静養中の身にも容赦…

奴らは逃げも隠れも気づきもしない

半強制状態のスポーツ指導が夜まで続き、多くの子供が親に迎えに来てもらうなか、家と学校の距離が近いという理由で迎えを願う電話を教師に止められた子供が、もしも帰り道に別の子供の親が運転する車に轢かれて亡くなったなら、『相棒』の極端に重苦しいエ…

思考の肥やしにならなかった「かけがえのない思い出」たち

学校教育に関わろうとする者の大半は、概ね学校生活が楽しかった者たちだという話がある。統計学的なデータがあるわけではないだろうから、「なんとなく共感を得られ易い主観」くらいのものではあろう。しかしながら、私自身もそういう面は多々あるのではな…

ざんねんぼくのまち

地元の市街地に出向くたび、街づくりの下手さに哀しみすら感じる。素人には計り知れない諸々の事情があるのかもしれないが、親族・知人の大半が私に同意する。もちろん、私の広いとは言えない交友関係の話ではあるが。 私の在住地域に関しては、何度もおおま…

凡庸な前世の非凡な他人

仮に前世というものがあったとして、しかし、現世の記憶の中に現れた前世と思われる記憶というのは、はたして本当に自分の前世なのか。前世の記憶ではあるものの、脳内に思い出として広がる光景は、ひょっとしたら前世の自分が実際に体験した出来事ではなく…

時間が解決するどころか新しい悩みを増やしていく

30代も後半となると、できれば思い出したくもない、しかし人として後悔し続けるべき記憶というものが数えきれないほど溜まっていく。清く正しく生き続けた者であれば、そんな記憶も数えるほどしか存在しないのかもしれないが、清く正しく生きていると自負し…

最低時速40キロの凶器ひしめく家の外

子供は外で遊ぶべきだと主張するのであれば、行き交う自動車の量を減らすために知恵を絞ることが必要だと思うのだけれど、その点を踏まえて論じている光景は(私が自動車嫌いであることも影響はしているが)あまり目にせず、結局自分たちの利便性は手放した…

怪物たちの幸福な住処

大ヒット映画すら公開されない危険性のある地方都市のレンタルビデオ/DVDショップの棚にも、B級以下のモンスター映画(テレビ映画率高し)がそれなりに揃っていたりするのは何故なのだろう。ゴダールやトリュフォーの作品は3本くらいしか置いていない店でも…