2023-01-01から1年間の記事一覧

自分を幸福にしない私というシステム

読んでくださっている方が存在しているのかどうか怪しい、北海道の僻地でユウレイグモのようにひっそりと呼吸をしている美月なんちゃらという人物が書き散らかしているブログの本日の更新は、本人の精神面の諸事情によりお休みします。 励ましいという方も存…

薬は沢山あるけれど

とあるドラッグストアが暑い。「熱い」ではなく「暑い」である。さらに正確に言えば、暑さを感じるほどに湿度が高い気がする。それもレジ付近だけ。長い列ができていたり、会計に手間取っている人がいると、非常に辛い。 ドラッグストアゆえに、医療品も飲料…

トウモロコシ畑のスノッブたち

『フィールド・オブ・ドリームス』(1989年/監督:フィル・アルデン・ロビンソン)は、知っていると「映画通」と呼ばれるほどの映画だろうか? 公開から30年以上経つため、世代的には馴染みの薄い層も大きくなっているかもしれないが、主演はケヴィン・コス…

喋る馬の名はエド。では、喋る鹿の名は?

病院から帰宅すると、自宅のすぐ隣にある畑に5頭ほどの鹿がいた。 我が家が所有する畑ではないし、観察してみると作物には口をつけず、端の方の草ばかり食んでいるので、とりあえず敵意の欠片も脳裏に浮かべず、しばらく眺めていた。 近隣に鹿が出没すること…

少し前の行動は覚えていても安心するなと身体の奥の方から声がする。

どうにも強迫性障害の症状が改善しないので、抗鬱剤よりも強迫症により効果がある薬を処方してもらおうかと考えているのだが、この連日の猛暑を中心とする安定しない気候では副作用も起きやすいだろう。もう少し涼しくなるまで待っておくのが得策のように思…

一昨日の夕刊しかない地元紙に関する話

「今朝の朝刊」という言葉が気になるという内容の随筆が地元新聞の文芸欄に載っていた。「朝刊は朝に決まっているだろう!」と突っ込みを入れたくなるらしい。仰る通り朝刊は朝に決まっているが、今朝、つまり当日の朝刊が情報源ではない場合もあるわけで、…

暑さは熱さじゃ集まるだけだ

暑い時こそ熱いものをという考え方がどうしても受け入れられない。少なくとも、私には効果がないどころか、単純に余計に暑くなるだけであり、「暑い時こそ熱いもの」を実践している連中の姿すら目に入れたくない。 爽やかな夏など、もはや創作物か幻想の中に…

暑さと湿気で曇った脳味噌を何かで叩いて僕の自尊心はどこへ行ったんだ

形あるものだけでなく文化や概念に至るまで、次から次へと破壊され消失する様を見てきたわけだが、破壊されて欲しいものほど破壊されないと感じることがあり、それはひょっとしたら破壊に至る者の理性の強弱が関係していて、理性が崩れやすい者ほど捉え方も…

善き人のみのゾナティーネ

他人を幸せにすることはできても、他人の窮地を救うことはできない者もいる。逆に他人を幸せにすることはできないが、他人の窮地を救うことはできる者もいる。もちろん、両方できる者もいるだろうし、どちらもダメな者もいるだろう。そもそも、状況次第でど…

Punk Like Amadeus

作者の言動に幻滅してしまったせいで作品を楽しみにくくなること自体は理解できるし経験もあるのだが、それでも作者の人間性の良し悪しを作品そのものの評価へやたらと結び付けようとする者の理由はなんなのだろうと疑問に思うことの方が多く、おそらく評価…

「嫌いと嫌いが嫌いで嫌いの嫌いへ嫌いな嫌いは嫌いを嫌い」

「好きの反対は無関心」という聞き飽きた説がある。たぶん、間違っていると思うし、せいぜい「そういう場合もある」程度の話だろう。そして、この説とも言えそうにない説を根拠に、否定的な言葉に対して「嫌いと言いつつ、気になって仕方がないのだな」など…

君に好かれても迷惑ではあるけれど

朝食時に蚊が室内を飛んでいるのが見えた。すぐに視界から消えてしまい、退治することができなかったため、しばらくは刺されてもいないのに体のあちこちが瞬間的に痒みを感じる症状に襲われた。 その日は用事もなく一日中家にいたのだが、錯覚としての痒みに…

老人と砂

命の危険を感じるほどの暑さが続くなか、老人会のみなさんはいつも通りゲートボールに興じていた。 暑さを感じにくくなってしまったご老人が熱中症で搬送されるといったニュースを頻繁に目にするが、どういうわけか私の周りでは一度も聞いたことがない(老人…

主題はおそらく「彼らが愚かであることを勤勉な私は理解している」

地元新聞の編集余録に「読書のすすめ」と題された文章が掲載され、その中に以下のような記述があった。 「濁流の恐怖からようやく逃げた若者がインタビューに答えていた。「ザーッときて水がガーッときたから、バーッと逃げた」「川がバーッとあふれ、グワー…

「暑さ寒さも彼岸まで」とか言う者彼岸送り

仮にひとつの人格のようなものを持った何らかの存在が天候を司っていたとして、そいつが人間らしき姿で「いやあ、暑くし過ぎたね。ごめん、ごめん」などと言って現れたら、2023年7月30日現在、おそらく多くの日本人がそいつに殺意を抱き、そのうちの半数以上…

腹が痛くて戦も出来ぬ

何かの間違いで富を得てしまいやがったロクでもないタイプの金持ちたち(ちなみに言っておくが、私は別に金持ち自体が嫌いなわけではない)による、無駄に壮大なチキンレースにいつの間にか参加させられてしまっていたかのような気分でいるためか、単に暑い…

朝、もしくは大抵興味のない報道ならびに絶不調

占いの信憑性など語るのも馬鹿らしいが、朝のワイドショーで各局がそれぞれ(ひょっとしたら下っ端のスタッフによる適当なでっちあげによって)放送している「今日の占い」のような、とりわけ当てにならなそうなものに関しては、せめて誕生月占いや星座占い…

少年だった僕は花火など見たくもなかった

風呂に入る前までは雨音が激しかったはずなのに、風呂上りの私の耳に飛び込んできたのは、なにやら遠くで市街戦がはじまったような騒音で、どうやら雨が止んだのを幸いにどこかで花火大会が決行されていたらしい。 小児喘息だった私には花火大会のような人が…

「熊を叱る」

熊は愛されている。 熊が街中にひとりでいると、多くの者が集まってくる。皆が甲斐甲斐しく帰り道を示してくれる。 熊に齧られ巣に籠ったままの兎を愛してくれるのは数少ない親鳥だけで、大抵は狩りもできない生物失格として笑われる。 熊は愛されている。 …

「僕はせめてほんの少しでも奴らが悔やみ苦しむ姿が見たいだけなのかもしれません」

体罰、パワハラ、セクハラ、長時間労働、理不尽な校則等々、時代の流れによって見直され、ようやく非とされてきたものも沢山あるが、なかなか消えないのは「自分たちの時代にはなんの問題もなかった」といった旨の声。しかし、本気であのままで良かったと考…

祭ばやしより先に救急車の音が聞こえる

熱中症に関するニュースが連日報道される。教育に携わる者というのは、どういうわけか学習能力の低い者が多いようで、もう何年も危険性が指摘され続けているというのに、体育の授業等で複数の児童が病院へ搬送されたという事例が、新聞でもテレビニュースで…

なかった時代とは、あれば救えたものが“当たり前に”救えなかった時代

予告もなしにツイッターの閲覧制限措置(一時的とは言うものの、はたして……)を強行したイーロン・マスクに対しては、ツイッター依存者が特に多そうな日本だけでなく、世界中から非難の声が寄せられているようだが、少なくともツイッター上においてはマスク…

「残さず食え」に従うべきか

学校給食で余ったパンを机や鞄にしまったまま忘れ、しばらくしてカビだらけのおぞましい姿となって発見されるといった話は、現代の子供たちに馴染みがあるかは分からないものの、少なくとも私の世代くらいまでは「学校あるある」として扱われる程度にはリア…

愚かな日々の石つぶて

正義の味方でいたいのか 正義の味方と思われたいのか なにが望みか知らないけれど 私はあなたが大嫌い 日本の気配 作者:武田砂鉄 晶文社 Amazon

理想は「シロ」か「忠吉さん」

猫か狐か、はたまたアライグマか、夜中に動物が争っているような鳴き声をよく耳にする。争いの最中の鳴き声は普段の鳴き声とは違っているので、いったい声の主がどんな動物なのか、素人には見当もつかない場合が多々ある。 野生動物が当たり前にうろついてい…

元気ですよと答えてほしくない

「元気でいろ」などという言葉が無茶振りに思えるほど、嫌らしいまでに寒暖の差が激しい。いったい、涼しい顔をして日々を過ごしている方々は、どのような体調管理をしているのか。生まれ持った身体の丈夫さゆえなのだとすれば、同じように生きろというのは…

うちに畑はありません

農業王国に住んでいると、新聞によく除草剤や農業器具等のチラシが折り込まれている。除草剤に関しては、庭の雑草があまりにしぶといと購入することもあるが、家庭菜園すらない非農業の我が家では、さすがに農業器具を仕入れることはない。しかしながら、ス…

逃げきれそうにない現実

小学生時代に別の学年の担任をしていた、やたら威勢の良い教師の近影を最近になって隣町の広報で目にした。特に親しみを感じていたわけでもないのだが、その姿は心配してしまうほどに老け込んでいた。忙しなく生き過ぎたのか、はたまた威勢の良さが悪い方向…

ブランドル・フライ、食事(されるバージョン)

ハエが他の虫に捕食(中身を吸い尽くされていた)されている様子を気づけば2時間近く眺めてしまっていたので、たぶん精神的に少々不調だったのだろう。無理はしないことだ。 ザ・フライ [Blu-ray] ジェフ・ゴールドブラム Amazon

いちばんおおきなからす

4歳くらいの頃、庭でカラスの羽を拾った。鳥類に特別な興味を持っていたわけでもない4歳児が、カラスの詳しい生態や身体構造などを理解しているはずもなく、家の電話の傍に置いてあった赤い羽根(赤い羽根共同募金のアレ)よりはるかに立派で大きく禍々しい…