考察

『ひみつの時間』(「ひみつ」なんだから、あまり詳しい話はしないほうがいいかな)

2冊注文しておいた、さよならポニーテールのイラスト集『ひみつの時間』が、私の家に届いた。 http://kuronekopony.wix.com/sayopony ひみつの時間作者: さよならポニーテール出版社/メーカー: ポプラ社発売日: 2016/06/22メディア: 単行本この商品を含むブ…

彼女に比べれば、たしかにマシだった(のかもしれない)

「ファン仲間」みたいな言い方を強調されると、なんだか私なんかがちょっと気になることがあって話しかけたりしても「お前を仲間と認めたつもりはねえぞ」とか言われそうで、近寄りがたくなります。いや、こちらだって「仲間に入れてもらっている」なんて思…

Alone Again(Naturally)

「異星人の存在よりも大切なのは 人間同士のつながりだろう この宇宙に他の知的生命体が存在するしないに かかわらず―― 我々人間は皆 基本的に―― 孤独な存在だからだ」(『X‐ファイル』第3シリーズ第20話「執筆」より) ……ゆえにほんの少し、それがたとえ思…

いいパンやいいコイはあったが、いい子なんていなかった

今日も「完結した今、改めて『聲の形』を読み直して感じたり、考えたりしたことを綴ろう」の回を更新しようと思って準備もしておいたのだが、ついさきほどまで『相棒』の今シーズン最終話「ダークナイト」を鑑賞していたせいで、用意していた内容とは別の視…

かわいいきみを、いい気味だ、なんて笑えない

3月8日をもって終了した「-聲の形-完結記念展 大今良時原画展」。何度も申しておりますように、どうしても行くことは叶わなかったゆえ、どれほど素晴しいイベントだったのか、私は永遠に知り得ません。とりあえず、他のファンの皆様は、素敵な思い出の共有地…

彼女や彼らの「ロック・ミー・アマデウス」な形の『聲の形』

「完結した今、改めて『聲の形』を読み直して感じたり、考えたりしたことを綴ろう」第三回。今回は、アマデウスな硝子とサリエリな植野の話と、将也復活後の展開に関して。一応、ネタバレ注意。 「あなたは不公平だ。理不尽で残酷だ。あなたの思いどおりには…

犬と猫のイメージから考える『聲の形』

前回の「-聲の形-完結記念展 大今良時原画展」に関する記事をこっそり「完結した今、改めて『聲の形』を読み直して感じたり、考えたりしたことを綴ろう」の回の第一回にしてしまおうと思う。原画展の感想を見るのも悔しくて悲しくなる為(行けない理由は、前…

なんてったって四人……いや五人はアイドル!――世界にはアイドルが必要だ(真子晃一『コズミックアライブ』考察/感想)

12月25日に発売された同期の星・真子晃一先生の小説家デビュー作『コズミックアライブ』。雪まみれの北国ゆえ、さすがにフライングゲットとはいかなかったが、注文してあった2冊は、ありがたいことに発売日に我が家に届けられた。 当初の予定では、今日のブ…

「なんでもは聴かないよ。聴いてるものだけ」

DEEN「JUST ONE」、西脇唯「君がいるから・・」、中西保志「それでいいよ」、小田和正「ラブ・ストーリーは突然に」、徳永英明「魂の願い」……。90年代J‐POPの話をしたいわけではない。これらは、ネット上で見つけた『聲の形』の主題歌として推されていた楽曲…

将也と硝子の未来だぜ。ハッピーエンド以外は認めねえっつーの。

終わってしまいました。というわけで、『聲の形』を読んであれこれ考えたり感じたりしたことを書き散らかす回。最終話「聲の形」編(ネタバレ注意)。ついに最終話です。はい。聲の形(6) (講談社コミックス)作者: 大今良時出版社/メーカー: 講談社発売日: 20…

あの子の「聲」を知りませんか。行方不明になりました。

「あまロス」「タモロス」ついでに『モヤモヤさまぁ〜ず2』における重度の「大江ロス」まで経験した美月雨竜さんは(だいぶ狩野アナに慣れました)、来週水曜以降から深刻な「聲ロス」に陥ることと思われますが、さて、どう解消したら良いものか……。というわ…

『聲の形』の『恋の形』的側面に関して私が思う、ひとつの事柄

終わりが近いことへの寂しさと、この段階でとんでもない展開を描かれたら、本当に胃が死んでしまうという恐怖に苛まれながらも、『聲の形』最新話を読んで考えたり感じたりしたことを書き散らかそうの回。第60話「何者」編。聲の形(6) (講談社コミックス)作…

東京には空がないという でも、地元には空しかないともいう

いやあ、しかし、私のツイッターのタイムラインにおいても『聲の形』の感想より先に『風夏』に関する話題が飛び込んできたのは驚いた。そして「もしも、『太陽にほえろ!』が放送されていた時代にネットがあったら」という話を思い出す。ラガーの殉職回で「…

芸術家様ってゲスいね、性格がゲスいね(あーあー、気にいらねえー!)

『聲の形』最新話を読んであれこれ考えたり感じたことを書き散らかしていこう。第58話「成果」編(ネタバレ注意)……なのだけど、今回は書きたいことというか言いたいことが山ほどあるのですが、基本的にそれは『聲の形』という作品そのものに対する考察でも…

やーしょー、同じ石田でも、絶対ジュンイチみたいにはなるなよ。

『聲の形』最新話を読んで、感じたり考えたりしたことをだらだらと綴ってみようの回。第57話「さいかい」編(ネタバレ注意)。聲の形(6) (講談社コミックス)作者: 大今良時出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/10/17メディア: コミックこの商品を含むブログ…

映画作家・永束友宏に気をつけろ!

『聲の形』最新話を読んで、あれこれ考えてみたりしようの回。第56話「登校」編(ネタバレ注意)。聲の形(6) (講談社コミックス)作者: 大今良時出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/10/17メディア: コミックこの商品を含むブログ (63件) を見る と言いなが…

だから「日常」は続いていく

「4巻には「日常を保つ」というテーマがあります。(中略)歩鳥は何故泣いたのか。単に真田家に同情したわけでなく、日常というものがそれを維持しようとする一人一人の善良さで保たれているという事に気付いてしまったからではないでしょうか。そんな歩鳥は…

東地高のオオカミ男は「髪は“永”い友達」だと言った

聲の形(6) (講談社コミックス)作者: 大今良時出版社/メーカー: 講談社発売日: 2014/10/17メディア: コミックこの商品を含むブログ (63件) を見る 単行本第6巻の表紙がわかりましたが、これは……。単行本派の方々は表紙見ただけで絶望に打ちひしがれそうである…

やーしょー、たまに思い出すくらいなら、構わないだろう?

本来の発売日には秘境在住者ゆえに読むことができないので、感想や考察はこうして日曜日に更新しています。というわけで『聲の形』最新話を読んで泣いたり笑ったり考えたりしたことをダラダラ綴ろうの回。ネタバレ注意(話の流れで西尾維新『続・終物語』の…

硝子ちゃんのポニーテールには、さよならしたくないポニ

『聲の形』がコミックナタリー大賞2014で第1位に選ばれたようです(http://comic-award.natalie.mu/2014/)。 というわけで、日曜恒例の『聲の形』最新話を読んで、感じたり考えたり悶えたりしたことを書き残しておこうの回(ネタバレと過剰な愛や憎悪に溢れ…

あの夏、いちばん静かな橋。

恒例(?)となりました、『聲の形』最新話に関してあれこれ考えたり悶えたりしようの回です(ネタバレと私の個人的感情に伴う冷静さを欠いた文章に注意)。 さて、第52話「静寂」。前回は「こんな形で硝子の笑顔を見せられても、余計悲しいだけだろ!」と全…

やーしょー、聞こえるかい? 鏡を壊せ! あッ!

本日も『聲の形』に関して(前々回にも増して冷静さを欠いております。ネタバレと冷静さの欠落した文章に注意。特に、あの黒髪女子推しの方は、読まないことをお勧めします)。 こんな悲しくて切なくて痛々しいもの冷静に読んでいられるか! ……失礼。取り乱…

植野「石田将也がバカなのか、直花ちゃんが合ってましたっていうのか、どっちだ? 言ってみろ」 将也「植野がバカだ」

今回は『聲の形』に関する話のみでお送りします(注:本日のブログは少々冷静さを欠いております。ネタバレよりも、その点に注意が必要です)。 「将硝ちゃんの幸せを願う会」というのがツイッターでイラスト付きで流れてきて、よし私も入る!と思ったが、よ…

石田君、腹を割って話そう。

私みたいなド田舎、というより秘境に近い場所に住んでいる人間は、今すぐその場で映画を勝手気ままに撮る(そんなものを映画と呼ぶか、みたいな話は別として)のには適しているかもしれないけれど、映画学校的なところへ進むのは少し冷静に考えてみてからに…

不幸せな結末

今回もまた『聲の形』の話から。 どうしても植野が好きになれない私は、当然「植野の将也への思いが成就する」という結末には賛成できないのだが、仮にそういう結末を迎えるとして、どのような過程が描かれれば納得できるかを考えてみた。 まず、第一に「西…

少年たちは花火をテレビで見たかった

また『聲の形』に関する話なので、ネタバレ注意。 この漫画を胸キュン的な意味で楽しむことができるのは、単行本で言えば、やはり3巻がピークで、あとは2巻、4巻のところどころで胸キュンスイッチが叩き割られるわけでありますが、しかし、ここ最近の連載の…

「甘えるな」は、誰に向けて言うべきか

『ミュージックフェア』を見ていて、何百回と聴いているはずの「ルビーの指環」の歌詞テロップ「くもり硝子の…」を「くもり、しょうこの…」と読んでしまったのは、このところ『聲の形』(大今良時)を読み過ぎているせいであろう。 というわけで、今回もまず…

仮にただの事故だったら西宮さんと石田くんはダーウィン賞候補

前回の記事(http://d.hatena.ne.jp/uryuu1969/20140709)を上げた後、あらためてネット上での『聲の形』の最近の展開についての意見を眺めていたら、やっぱりまだ硝子の自殺という行為に対して過剰とも思える非難が根強くあって、だんだんうんざりした気分…

人生を諦めきれない人間たち

このところ、「諦めることができる強さを持った者」が気づきにくい「諦められない者の弱さ」(諦めない者の方が強いと思われがちなことも含めて)ということについて考えている。「諦めない者が自覚できない(あるいは認めたくない)、諦めないことの弱さ」…

未来が今だと気づかずに

「Standing tough under stars and stripes We can tell This dream's in sight You've got to admit it At this point in time that it's clear The future looks bright(星条旗の下にしっかりと立ち 語り合おう 未来はすぐそこまで来ている 君だってそれ…