主題はおそらく「彼らが愚かであることを勤勉な私は理解している」

地元新聞の編集余録に「読書のすすめ」と題された文章が掲載され、その中に以下のような記述があった。 「濁流の恐怖からようやく逃げた若者がインタビューに答えていた。「ザーッときて水がガーッときたから、バーッと逃げた」「川がバーッとあふれ、グワー…

「暑さ寒さも彼岸まで」とか言う者彼岸送り

仮にひとつの人格のようなものを持った何らかの存在が天候を司っていたとして、そいつが人間らしき姿で「いやあ、暑くし過ぎたね。ごめん、ごめん」などと言って現れたら、2023年7月30日現在、おそらく多くの日本人がそいつに殺意を抱き、そのうちの半数以上…

腹が痛くて戦も出来ぬ

何かの間違いで富を得てしまいやがったロクでもないタイプの金持ちたち(ちなみに言っておくが、私は別に金持ち自体が嫌いなわけではない)による、無駄に壮大なチキンレースにいつの間にか参加させられてしまっていたかのような気分でいるためか、単に暑い…

朝、もしくは大抵興味のない報道ならびに絶不調

占いの信憑性など語るのも馬鹿らしいが、朝のワイドショーで各局がそれぞれ(ひょっとしたら下っ端のスタッフによる適当なでっちあげによって)放送している「今日の占い」のような、とりわけ当てにならなそうなものに関しては、せめて誕生月占いや星座占い…

少年だった僕は花火など見たくもなかった

風呂に入る前までは雨音が激しかったはずなのに、風呂上りの私の耳に飛び込んできたのは、なにやら遠くで市街戦がはじまったような騒音で、どうやら雨が止んだのを幸いにどこかで花火大会が決行されていたらしい。 小児喘息だった私には花火大会のような人が…

「熊を叱る」

熊は愛されている。 熊が街中にひとりでいると、多くの者が集まってくる。皆が甲斐甲斐しく帰り道を示してくれる。 熊に齧られ巣に籠ったままの兎を愛してくれるのは数少ない親鳥だけで、大抵は狩りもできない生物失格として笑われる。 熊は愛されている。 …

「僕はせめてほんの少しでも奴らが悔やみ苦しむ姿が見たいだけなのかもしれません」

体罰、パワハラ、セクハラ、長時間労働、理不尽な校則等々、時代の流れによって見直され、ようやく非とされてきたものも沢山あるが、なかなか消えないのは「自分たちの時代にはなんの問題もなかった」といった旨の声。しかし、本気であのままで良かったと考…

祭ばやしより先に救急車の音が聞こえる

熱中症に関するニュースが連日報道される。教育に携わる者というのは、どういうわけか学習能力の低い者が多いようで、もう何年も危険性が指摘され続けているというのに、体育の授業等で複数の児童が病院へ搬送されたという事例が、新聞でもテレビニュースで…

なかった時代とは、あれば救えたものが“当たり前に”救えなかった時代

予告もなしにツイッターの閲覧制限措置(一時的とは言うものの、はたして……)を強行したイーロン・マスクに対しては、ツイッター依存者が特に多そうな日本だけでなく、世界中から非難の声が寄せられているようだが、少なくともツイッター上においてはマスク…

「残さず食え」に従うべきか

学校給食で余ったパンを机や鞄にしまったまま忘れ、しばらくしてカビだらけのおぞましい姿となって発見されるといった話は、現代の子供たちに馴染みがあるかは分からないものの、少なくとも私の世代くらいまでは「学校あるある」として扱われる程度にはリア…

愚かな日々の石つぶて

正義の味方でいたいのか 正義の味方と思われたいのか なにが望みか知らないけれど 私はあなたが大嫌い 日本の気配 作者:武田砂鉄 晶文社 Amazon

理想は「シロ」か「忠吉さん」

猫か狐か、はたまたアライグマか、夜中に動物が争っているような鳴き声をよく耳にする。争いの最中の鳴き声は普段の鳴き声とは違っているので、いったい声の主がどんな動物なのか、素人には見当もつかない場合が多々ある。 野生動物が当たり前にうろついてい…

元気ですよと答えてほしくない

「元気でいろ」などという言葉が無茶振りに思えるほど、嫌らしいまでに寒暖の差が激しい。いったい、涼しい顔をして日々を過ごしている方々は、どのような体調管理をしているのか。生まれ持った身体の丈夫さゆえなのだとすれば、同じように生きろというのは…

うちに畑はありません

農業王国に住んでいると、新聞によく除草剤や農業器具等のチラシが折り込まれている。除草剤に関しては、庭の雑草があまりにしぶといと購入することもあるが、家庭菜園すらない非農業の我が家では、さすがに農業器具を仕入れることはない。しかしながら、ス…

逃げきれそうにない現実

小学生時代に別の学年の担任をしていた、やたら威勢の良い教師の近影を最近になって隣町の広報で目にした。特に親しみを感じていたわけでもないのだが、その姿は心配してしまうほどに老け込んでいた。忙しなく生き過ぎたのか、はたまた威勢の良さが悪い方向…

ブランドル・フライ、食事(されるバージョン)

ハエが他の虫に捕食(中身を吸い尽くされていた)されている様子を気づけば2時間近く眺めてしまっていたので、たぶん精神的に少々不調だったのだろう。無理はしないことだ。 ザ・フライ [Blu-ray] ジェフ・ゴールドブラム Amazon

いちばんおおきなからす

4歳くらいの頃、庭でカラスの羽を拾った。鳥類に特別な興味を持っていたわけでもない4歳児が、カラスの詳しい生態や身体構造などを理解しているはずもなく、家の電話の傍に置いてあった赤い羽根(赤い羽根共同募金のアレ)よりはるかに立派で大きく禍々しい…

さよならぼくの(いたかもしれない)ともだち

今年も近隣地域での熊の目撃情報が結構な頻度で伝えられる。自分も含め、親類・知人たちの中に被害に遭う者がいつ現れてもおかしくはない。 もっとも、熊たちは昔からこの地に暮らしているため、遭遇する可能性はずっとあったわけだ。私が幼い頃から、防風林…

誰がためにカエルは鳴いていたのか

私が小学生くらいの頃は、雨があがるとアスファルトで干からびているミミズをよく目にした。草むしり中でも、うにょろうにょろと太めのミミズが現れたりしたものだ。 外を歩く機会が減ったことも影響しているだろうが、元気なミミズも干物のミミズもしばらく…

中指ジェリーの小さな災難

寒暖の差が激し過ぎるせいか、増えた薬の影響か、眠気に襲われる頻度がこころなしか増えてしまった気がする。意思に反して首がカクンとなりそうで、刃物を持つのが怖くて仕方ない。 それでも、何かしらやらなければいけない事というのは、静養中の身にも容赦…

奴らは逃げも隠れも気づきもしない

半強制状態のスポーツ指導が夜まで続き、多くの子供が親に迎えに来てもらうなか、家と学校の距離が近いという理由で迎えを願う電話を教師に止められた子供が、もしも帰り道に別の子供の親が運転する車に轢かれて亡くなったなら、『相棒』の極端に重苦しいエ…

思考の肥やしにならなかった「かけがえのない思い出」たち

学校教育に関わろうとする者の大半は、概ね学校生活が楽しかった者たちだという話がある。統計学的なデータがあるわけではないだろうから、「なんとなく共感を得られ易い主観」くらいのものではあろう。しかしながら、私自身もそういう面は多々あるのではな…

ざんねんぼくのまち

地元の市街地に出向くたび、街づくりの下手さに哀しみすら感じる。素人には計り知れない諸々の事情があるのかもしれないが、親族・知人の大半が私に同意する。もちろん、私の広いとは言えない交友関係の話ではあるが。 私の在住地域に関しては、何度もおおま…

凡庸な前世の非凡な他人

仮に前世というものがあったとして、しかし、現世の記憶の中に現れた前世と思われる記憶というのは、はたして本当に自分の前世なのか。前世の記憶ではあるものの、脳内に思い出として広がる光景は、ひょっとしたら前世の自分が実際に体験した出来事ではなく…

時間が解決するどころか新しい悩みを増やしていく

30代も後半となると、できれば思い出したくもない、しかし人として後悔し続けるべき記憶というものが数えきれないほど溜まっていく。清く正しく生き続けた者であれば、そんな記憶も数えるほどしか存在しないのかもしれないが、清く正しく生きていると自負し…

最低時速40キロの凶器ひしめく家の外

子供は外で遊ぶべきだと主張するのであれば、行き交う自動車の量を減らすために知恵を絞ることが必要だと思うのだけれど、その点を踏まえて論じている光景は(私が自動車嫌いであることも影響はしているが)あまり目にせず、結局自分たちの利便性は手放した…

怪物たちの幸福な住処

大ヒット映画すら公開されない危険性のある地方都市のレンタルビデオ/DVDショップの棚にも、B級以下のモンスター映画(テレビ映画率高し)がそれなりに揃っていたりするのは何故なのだろう。ゴダールやトリュフォーの作品は3本くらいしか置いていない店でも…

薬師07

薬が増えました。 たぶん、しばらく眠気が来やすい。 今、まさに来ている。 ひぐらしのなく頃に 第1話 鬼隠し編 上 (講談社BOX) 作者:竜騎士07 講談社 Amazon ファイナルファンタジー5〈基礎知識編〉 NTT出版 Amazon

「知らない人について行ってはいけません」

候補者の中に知り合いが居なければ、誰にも投票できないという人も存在するらしい。生徒会選挙でもあるまいに。 まともな神経ならば何もかも捨て去って雲隠れしたくなるほどの醜態を晒したような人物が平気な顔で再度立候補していて、そもそもまともな神経な…

それでもやっぱりトラでした

虎に噛まれる夢を見た。 鹿ではない。その姿は紛れもなく虎であった。夢なので「紛れもなく」というのもおかしな話ではあるが。 右足のふくらはぎに何かチクチクする程度の痛みがあった。どうやら、母の実家の飼い猫が甘噛みしてきた時の感覚が流用されてい…