ごちそうさま、ありがとう

 日本映画学校日本映画大学)には、今はどうだか知らないが「農業実習」というのがあって、数日間農家に泊めてもらい、農業体験をしていた。私はOBだが、この実習は経験していない。俳優科だけだった気もする。

 だが、地元が農業地帯で、母の実家も農家だったので、農業体験自体は、農業実習体験者などよりはるかに豊富だ。

 何故、こんな実習がカリキュラムに組み込まれていたのかは知らないが(なにかに書いてあった気もするが忘れた)、数日間の体験では「農家が大変である」ということは分かっても、農家がどれだけエネルギー(電気やらなにやら)を消費しなければいけない職業かは理解できないと思う。

 映画人は大食いでなければいけないと言っていたのは、天願大介監督だったが、映画人が大食いするためには、食糧の安定供給が必要なわけで、それを可能にしているのは現代文明だ。それくらい、『あぐり王国』や『1×8いこうよ』の農業企画を見ているだけでも分かるはずなのだが、考えてみればこの二つは北海道ローカルなので、内地では放送されていない。

 危険性やらなにやらで「慎重派」になるのは悪くないのだが、「高度経済成長前の質素な暮らしに」とか簡単に口にする脳内お花畑系の輩が、この辺りのことまで考慮しているかどうか。たぶん、してないだろうなあ。

 そういえば、「映画人ってのは、ある映画を作る時、色々調べて題材となるものの専門家レベルになるが、その作品が終わったらすべて忘れるのだ」という話を美談のように聞かされたことがある。成程、知識を知恵に変えず、成長もしない人種というわけだね。

泣いて笑ってハラへって/南舟北馬

泣いて笑ってハラへって/南舟北馬

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 呟き散らかしたまとめ


 松江哲明監督は「自分は在日コリアンなのにキムチが食べられない」って事をとっかかりに『あんにょんキムチ』を撮ったわけだけど、私は道産子なのにジンギスカンが食えないのだが、これをとっかかりに何か書けるのだろうか…


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 木俣冬さんが「TEAM NACSのファン層はあまり夜更かしをしないのではないか」と呟いていて私はそんなことはないんじゃないかなと思ったが、内地ではそうかもしれないなあ(北海道では、NACS関連の番組は基本的に深夜枠。『1×8』と『あぐり』だけかな、夕方枠は)。


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前ブログからのコメントの転載


ペギモン2012年04月23日 01:16

農業実習に関して、「人間は土に触れなくてはならない」的な今村イズムの押し売りを説明された気がするんだけど、記憶違いだろーか

確かに、言われてみれば俳優科だけだった気もしてきたけど、人間研究(今、思うと、このネーミング・センスもなぁ……)の前にやってたのが農業実習だったとかいう話も聞いたよーな気がせんでもないけど、興味がなかったので、全くオボロゲボロボロな記憶しかないや



美月雨竜2012年04月23日 07:21
> ペギモンさん

今村イズムは、今や強固で偏狭な宗教と化しているからなあ…。

農業実習にしても人間研究にしても、あんな短期間のものが「大きな糧」になったと思ってる学生は「感性が鋭いわたし」に酔ってるだけだと思う。