Dragon AshのIKUZONEさんが亡くなった。私は熱心なファンではない(熱心どころか、そもそもファンではない。嫌いじゃない、程度の印象)が、世代的には結構ド真ん中みたいな人も多いので(実際、幼稚園からの同級生の中に、熱心なファンがいる)、思うところは色々ある。まあ、ファンでない私が思い出すことなんて、映画版『バトル・ロワイアル』のエンディング曲「静かな日々の階段を」とか、『学校へ行こう』のCo.慶応のことだったりするのだけど。
それはともかく、やはりと言うべきか、いい加減にしろと言うべきか、死因を放射能と結び付けてる人が結構いて、そういう言説を見てしまうことの方が、なんだか体に悪い気もする。
あまり良い趣味とは言えないが、私は必ず年の暮れに、一年間に亡くなった有名人のことを調べているのだけど、そういうことをずっとやってきた身からすれば、「最近、有名人の死が多すぎる。やはり、これは」みたいな考えがいかにバカな妄言であるかがわかる。一兆歩譲って、原因が彼らの言う通りだったとしても、今「間違いない」と断言できるものではない。
もっとも、こういう煽らなくてもいい不安を煽られることで体調が悪化することもあるだろうし、本当に気をつけなくちゃいけない事柄に目が行きにくくなって、結果的により悪い方向に流れることは充分に考えられる。
ルイス・ブニュエルの『ナサリン』(58)と『ビリディアナ』(61)は、『シネマの宗教美学』(フィルムアート社)にある通り「信仰に基づく善意で行動を始めた者が正反対の結果に終わる」という共通のテーマ性を持っているが、今映画人や作家が描かなきゃいけないのは、そういうものなんじゃないかと個人的には思っている。慎重派と容認派ならともかく、反対派と推進派というのはほとんど宗教なので、議論にならないのだ。
そういえば、映画学校の講師たちがそれぞれ選んだ「見るべき映画リスト」で、ブニュエルの映画のタイトルを見た記憶がないなあ……。
流れで言っておくけど、田舎の方が空気が良いってのも、短絡的な考えである。
とくに、畑の多い地域に来てみるといい。時期が時期なら、私の言っていることがわかるはずだ。
The Best of Dragon Ash with Changes Vol.1
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