猫糞じゃった

 木や草に囲まれたような場所で暮らしていると、時々風が吹いているのか雨が降ってきたのか、わからなくなる時がある。
 木の葉や草が風になびく音と降り始めの雨の音が似ているからである。まあ、風も雨も草木を揺らしているから当然なのだが、軽い雨が屋根を叩く音もこれに近い。私はよく、ちょっと風が強まっただけなのに、雨と勘違いして慌てて洗濯物をとりこもうとする時がある。そのたびに、「ああ、地元に帰ってきたんだなあ」などと考える。

 以前も書いたことだが、やはり田舎の方が犬猫の糞害は少ない気がする。
 放し飼いにしている家庭も多いのだが、どうも放し飼いにされた犬猫は、人間の通る場所はあまり近寄らないらしい。
 都会で糞害が多いのは、犬猫の散歩道が飼い主の歩く道と被るからだろう。なにせ、首を繋がれているのだから。
 神奈川在住時、アパート一階の私の部屋の窓の向かいで糞を垂れるくそ犬とその飼い主に対して、何度殺意を覚えたことだろう。

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 呟き散らかしたまとめ。


 七尾旅人の『911 FANTASIA』に収録されている「荒野」は、アポロ陰謀説の方にこそロマンを感じてしまう人たちに現実との折り合いをつけさせるきっかけになる可能性も秘めているとは思うのだけど「アメリカの嘘を暴く」という正義感に裏打ちされたビリーバーに対しては悪い効果しかもたらさないだろう。なにしろ、彼らはそれが「悪い効果」であると思ってさえいないのだからね。ただ、そうではないタイプのアポロ陰謀説支持者は、「アメリカの嘘を暴く」という夢に肩入れするのではなく、「アポロの映像を作ったとさえ言われるほどの才能を持ったキューブリックはやはりすごい」という夢に肩入れした方がいいだろう。キューブリックが偉大な監督であることは多くの人が認めているのだし、既に否定された陰謀説を意固地になって支持するより「芸術家には世界を変える力がある」という夢を信じた方がいい。もちろん、それも度を越せば芸術家様とその支持者の暴走を招いたりもするけど。その暴走によって本来傷つけられるべきではない人が傷つけられたのが、おそらくこの間のランキン・タクシー騒動だったんじゃないかと思う。あの歌と、七尾旅人の「圏内の歌」の間にあるであろう大きな隔たりについては、今度しっかり考えておかなきゃいけないなと思う。

911FANTASIA

911FANTASIA

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 『ゴッド・ブレス・アメリカ』は、きっと観終わったらすごいすっきりするんだろうな。そういえば、昔『笑う犬』でホリケンが侍に扮して、世の中の気に入らない奴を切りまくるだけのショートビデオを作ってたけど、ほぼ同じ発想だな。あれも好きだった。
 好き勝手やっていいんだったら、『ゴッド・ブレス・アメリカ』的な映画を自作自演したくなるね。今のうちにスマイリーキクチみたいに「ぶっとばすリスト」でも作っておいた方がいいかな。

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 「呑みに行きませんか?」と言われた時点で、私の中でその人に対する評価は70点くらいは下がります。
 「タバコ吸ってもいいですか?」とあらかじめ訊いてくれる人への評価なら60点くらいは上がります。
 喫煙者を非難するくせに、酒呑んで他人に迷惑かけるバカはひたすら軽蔑します。

 「『呑まないと本音で話せない』とかぬかすから呑ましてやったのに、あいつら下ネタか恋バナしかしねえじゃねえか。おめえらの言いたいことってそれだけなのか?」
 
 「だいたい『呑まないと本音で話せない』ってのは、本音に対して責任とりたくないからだろ? そういう奴って大抵次の日には自分の言ったことも、他人に言われたことも忘れてるんだよ。そりゃそうだ、アルコール入れて脳の働き鈍らせてんだからな」

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 故・デニス・ホッパーの誕生日のためにヘンリー・ホッパー(息子)とキャサリン・ラ・ナサ(元妻)が制作したショートムービーをYouTubeで見つけた。
 デニス・ホッパーの訃報を聞いた時は、私もかなりショックだったけど、この映像見たらなんか元気でた。
 朝ドラ『カーネーション』の夏木マリの「死にました」ってナレーションを聞いた時に近い感じ。
 悲しみはぶっとばせ、ってところかな。