グレーゾーンにとどまれば考えなくていい

 武井壮体罰問題に関するツイートが話題になっているらしい。

 「体罰どうする?みたいな議論してっけども。。体罰全面禁止でいいじゃねえか。。体罰しなきゃ指導できねえなら体罰容認の同意取って私塾でも開いてスポーツ指導してろ」
 「体『罰』。。そもそも教育だろ。。教え育てる場所であって罰を与えるのは法律だ」
 「スポーツに生きてる選手や指導者のみんな。。使いっ走りとかいじめとか体罰とか暴言とか。。そんな小せえ誰も幸せにしねえ事が必要だなんて言わねえでくれよ」

 概ね、私も武井さんの意見に賛同する。

 ところで、このニュースに関しmixiで、「世の中にはグレーにしておいた方が良いこともある」「なんでもがんじがらめにするのは思考停止」といった旨の日記を見つけた(mixiのニュース日記なんてロクなものはないのだから、覗きに行かなきゃいいのだけど、気になってしまうのが私の悪い癖)。

 たしかに、世の中にはグレーゾーンというものがたくさんあるが、この武井壮の話題に対する意見としての「グレーにしとくべきものもある」「思考停止」というのは、賛同できない。

 体罰の程度問題としてのグレーゾーン/ブラックゾーンはという議論ならまだしも、その日記には、今回の一連の体罰問題が、個別としてブラックなのかグレーなのかという話は一切書かれていない。むしろ、これは「世の中にはグレーゾーンがある」ということで思考停止している人間の書き方だと思う。ニセ科学は、そういったところを突いてくる。

 今回、挙げられている個別の事例がブラックなのかグレーなのかホワイトなのか、そういったことに一切触れずに「世の中にはグレーゾーンがあって」などと語っている人間は、たぶんあまり信用しない方がいい。というか、意見になっていないので、議論にならない。

 ついでに言うと、その日記は最後に「めずらしく真面目な話をしちゃったなww」と書いてあったけど、真面目な話に「ww」をつけないでほしい。照れ隠しのつもりか知らんが、それで書いたことへの責任が軽くなるわけではない。