冬に湿気とりはいらんわな

 神奈川に住んでいた頃、たくさんのビデオテープをダメにしてしまった。
 湿気である。
 北海道出身の私は、あれほど湿気がたまるものだとは思っていなかった。
 ダメにしてしまったビデオの中には、とても思い出深いものもあり、北海道に戻ってきた今もなお、私は「湿気」というものをなんとか排除しようとあれこれ手を尽くしていた。
 その結果、北海道に帰ってきて3度目の冬、ついに喉が悲鳴をあげた。
 カラッカラになりすぎた喉は、風邪のせいなのか乾燥のせいなのか、冷たい水を飲んだ時のみ痛みだした。まあ、また風邪もひいているのであろう。
 せっかく他の不調は治ってきていたのに…。
 これだけ寒い日が続いているのだから、多少の体調不良くらい出るだろうと雑に考えることができれば、まだ精神的に参ることもないのだろうが、そういうことができないので、抵抗力は落ちるばかりである。