真のヒーローは、味方がやられる前に現れる(はず)。

 真子晃君のブログへのコメントで、「『ドラゴンボール』のクリリンの役目というのは、悟空に本気を出させるために、先にやられておくこと、という理解で合っているか?」と訊いてみたら、「クリリンの理解はそれで合ってます。というか悟空以外の味方キャラは全員噛ませ犬です」という返事を頂いた。そういうことらしい。(http://ameblo.jp/a-maco69/entry-11874706802.html

 そういえば、西尾維新零崎軋識の人間ノック』の中で萩原子萩ちゃんが天下一武道会に関して「組み合わせ次第では、ヤムチャさんの優勝も十分に有り得た。そうでしょう?」「実現した組み合わせが、たまたま主人公だったりが勝ち抜ける構造になっていただけで、本当に最強だったのは、優勝するべきだったのは、ヤムチャさんだったのかもしれないとすら、言えるのです」と言っていたけれど、それは天下一武道会に限らず、端的に言えばフリーザさんは、悟空戦の前にクリリンをやっつけたりとか、余計なことをせずに、さっさと悟空と一騎打ちをしていれば、勝てたんじゃないかとも言えるんじゃないかと思うし、もっと言えば、その悟空を倒したフリーザさんを、本気になったクリリンヤムチャが倒す可能性だってなきにしもあらずなわけで、意地悪く言えば、やっぱり物語全体が悟空をお膳立てするために動いているのだなあ、と(仕方のない話ではあるけれど)。まあ、そのあたりの後ろめたさをぼやかすために、あの世界では、簡単に人が生き返ったりするのかもしれない。

 更に、もっと意地悪く言えば、悟空という奴は、仲間がやられなければ本気を出さない奴とも言えるわけで、それはよく言われる「逆境こそが人を成長させる」なんて言葉にもつながってくるけれど、それは同時に「逆境がないと成長しない/学習しない人間」なわけで、本質的にはダメな奴なのである。特に逆境のない中でも、才能を遺憾なく発揮したり、しっかりと努力したりしている人というのは、その才能や努力が見えにくく、ゆえに評価されにくいだけで、逆境によって成長した奴というのは、単にドラマティックな物語に引き立てられてその活躍が目立っているだけなのでは、とも思う。ヤンキー先生とか、そういった類のキャラクターも、大抵はそれで、だからこそ、本格的に困難な問題と対峙することになると、ボロが出たりするんじゃないかと。

 いや、別に『ドラゴンボール』を読んで、胸を躍らせること自体は悪くないと思うし、私だって『ドラゴンボール』こそしっかり読んだことはないものの、そういった類のストーリーでハラハラドキドキして楽しんでいるのだけど、それを現実の人生訓のように持ってこられると、ちょっと待てよという気になってしまう。幸いというべきか、『ドラゴンボール』のそういった点を無視して、この作品を人生の教科書のように勧めてくる人に出会ったことはないのだが、『スラムダンク』だと結構いて(だからこそ、『大切なことはすべて君が教えてくれた』に登場するスラムダンク好きの男が、かなりバカな奴として描かれていたのだろうが)、何度かうんざりさせられている。それだけ、漫画としては面白いということではあるのだろうから、演出が上手いということの功罪についていろいろ考えさせられる。

 しかし、余談だが、これほど『スラムダンク』が根強く人気を誇っているのに、現実の日本では、なかなかバスケットボールというスポーツはメジャーにならない。中学や高校の部活においては人気だが、プロスポーツとして、またプロではなくとも大きく報道される大会や選手が、野球やサッカー、果ては卓球などよりも目につく機会が少ない。まあ、アメフト同様、アメリカが強すぎるというせいもあるのだろうけど。


 P.S. miwaに関しては、「美月雨竜もmiwaが好き」という理解で合ってます。ただし、テレビなんかで流れてくると、「お、miwaだ」と思って、ちょっと「ちゃんと聴いておこう/見ておこう」と思う程度のファンで、アルバムや関連物を全て揃えたり、miwaが出演する番組を全てチェックしたりするほどのファンでは、まだありません。

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 久々に昔の仲間が勢揃いして無益な座談会を行いました。
 テーマは「自分がコンチ(浦沢直樹20世紀少年』)だったら、どんな歌を流すか」。
 というわけで、私の候補曲の中から、この曲を。


 THE TON - UP MOTORS/ バカ笑い大将


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 最近ワタクシの運気がどうにも低調なのは、魔除けの効果があるという戸次重幸さんのケータイ待ち受け画像の効力が切れてきているからではないか、と古い付き合いの仲間から指摘されたので、待ち受け画像を最新のシゲさんの画像に変更することにします。

 で、私個人には、携帯の待ち受けを最新の戸次重幸画像に変更したおかげか、さっそく良いことがあったのに、ツイッターのタイムラインはお葬式状態。そうか、負けちゃったのか…。
 幸い(?)私は、何度も申しておりますように、サッカーだけでなくスポーツ全般に対して興味が薄いので、勝っても負けても心が動かされることはほぼありませんし、現在の住処は辺境と言っていい田舎なので、迷惑なまでの大騒ぎに巻き込まれてしまう危険性もありません。
 
 タイムラインがお葬式とは言いましたが、それでも他の人のタイムラインに比べれば冷静な方なのかも。トレンドを見ると、そう思う。
 まあ、私個人は、ブラジルまでW杯を観戦しに行った人達が、デング熱を持ち帰って来ないことを一番に祈っている。選手たちは、たぶんちゃんと対策が考えられているのだろうけど。

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 「常にバカシブの8・8くらいを目標にしております」

零崎軋識の人間ノック (講談社ノベルス)

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SOUL is DYNAMITE

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