この梨味がすごい!2015・夏

 映画学校同期の星・真子晃一先生が、江崎グリコの広報のように宣伝しまくっている「アイスの実(梨味)」。普段、甘氷菓子など買わない私だが、あまりに気になるほど真子先生が宣伝するので、気になるものは諦めて買っておいた方が良いと考え、探しに出かけたのが去年のこと(詳細はこちら→http://d.hatena.ne.jp/uryuu1969/20140629/1403994966)。しかし、その時は、私の在住地域が文明のあまり行き届かぬ秘境だったせいか、見つけることができなかった。グリコは、私分の儲けを得ることができず、真子先生も私に対する宣伝を儲けに繋げることができず、グリコからの清くない金を受け取ることは、まあそもそもないだろうが、しかし、その可能性すらも得ることができなかった。

 しかし、ほとんどの同期から忘れ去られているであろう美月雨竜氏が、その持ち前のやる気のなさゆえに、アイスの実(梨味)の捜索を諦めても、同期の星である真子先生は諦めなかった。なんと、今年もまたツイッターで「アイスの実(梨味)がおいしい」という旨の呟きを投下し始めたのだ。

 一時は、美月雨竜氏の脳内で、隅の隅にある埃だらけのカビ臭い引出しに仕舞われたまま、その存在を忘れられていた「アイスの実・梨味」だったが、真子先生の呟きにより、一年ぶりに生存が確認された。そして、「きっと、真子先生は、また今年も気になるほど、あの梨味の甘氷菓子について呟くのだろう。なら、気になる前に私も今年こそ、その梨味とやらを手にしてみよう」と考え、秘境を抜け、秘境とまではいかない田舎町の中で必死に文明の灯を輝かせる神殿「すーぱーまーけっと」に果敢に乗り込み、ついに「アイスの実(梨味)」を入手することに成功した。


(証拠画像)

 噂によると、この「アイスの実(梨味)」は、一度に四つ食すと、空飛ぶ城に招かれ、そこで城の主・デュランデュランから与えられる試練を乗り越えれば、作家的成功が約束されるらしい。しかし、私は甘氷菓子ひと袋を攻略できるレベルにすら達していないので、作家的成功はおろか、試練さえ受ける資格を持っていない。真子先生は、この試練を乗り越え、「真子君」から「真子先生」へとレベルアップしたのではないかと推察される。他の同期の者たちも、真子先生に続くため、グリコに金を落とすべきだろう。

 さて、一気に四つは無理だったが、一つなら対決可能であった「アイスの実(梨味)」だが、その戦いを終えた感想は「たしかに梨味だった」である。付け加えるなら、他の甘氷菓子よりも、胃にやさしい気がする。夏のお供に「アイスの実(梨味)」。


 追記:真子先生、今度は「プリッツのトマト味が美味しすぎる」と呟きはじめた。グリコから新たな任務を受けたのか、はたまた私を菓子の世界に導こうとする陰謀か、あるいは私に話題にされるのが嫌なので、次々に別の商品を紹介して私を振り落す魂胆か。