「あんたの作ったマフィンが世界一うまくても、俺は絶対食わないぜ」

 小池一夫先生の出会い系を利用した少女に関する呟きが炎上状態になったが(その後、様々な意見を受け、小池先生は考えの変わった部分、変わらなかった部分等をブログにまとめている)、それに関して「当人に直接関わっていない者達が限られた情報で誰が悪いかなど決めつければ深淵に呑まれ始める」と呟いていた人がいた。だが、この人は以前、リベンジポルノ規制法の話題で「別れたからとバラまくのは絶対に悪だが、撮らせる方も良くない。 そういう相手を信用してしまう時点で、女性側もおかしくなってるはず」とも呟いている(しかも「間違いなく女性に嫌われること書きますが」という余計な言葉も付けて)。

 リベンジポルノに関しては、私は「リベンジポルノに利用される画像の出所は必ずしも“交際中の異性に同意の上で撮らせたもの”であるとは限らないはずだし、仮に被害者側を擁護しきれないようなケースが存在したとしても、“撮らせる被害者も悪い”なんてことは軽々しく言えるものじゃないと思う」という旨のツイートをしていて、今もその考えは変わらない。件の人物の「当人に直接関わっていない者達が〜」という考えと、そう遠くはないのだが、問題は、リベンジポルノに関するその人の呟きが「直接関わっていない者達が限られた情報で誰が悪いか決める」という行為そのものではないかということだ。

 そういえば、小池先生はちょっと前に「結局、いじめとは、いじめられる者にも非があるとか、いじめる者が悪であると言っても何も解決せず、“たとえ、いじめられる側に非があったとしても、いじめていい理由にはけっしてならない”というルールを子どもに理解させることがいちばん有効なのではないかと思う」と呟いていて、調べたら、件の人物もこれをリツイートしている。どうやら、この人は、自分のツイッターのタイムラインを後に見直したりすることはあるらしいのだが、だとすれば、なぜ自身の発言に矛盾を感じないのかとても疑問に思う。小池先生は上記のように、気になる点はまだまだあるものの、反省も含めた文章を公開しているが、件の人物の後の発言の中に、過去の自分の発言が今の意見と矛盾しているかもしれない、といった点について触れられている様子はない。おそらく、気づいていないのか、矛盾と思っていないのかなのだろう。

 残念なことに、この人物も『聲の形』関連で知った人だった。2月3日の日記(「彼の見たポールは潔癖すぎる世界の中」→http://d.hatena.ne.jp/uryuu1969/20160203)で触れた方とは違い、最初から発言内容や言葉遣いに嫌な感じのすることが多い人で(これまでも、この人のそういった発言に関して、ブログやツイッターで何度か考えを述べている)、アカウントをフォローしたこともなければ、当然、ネット上のやりとりをしたこともない(たしか、私の『聲の形』に関する呟きを、その人が「お気に入り」にしたかリツイートしたことはある)。だが、『聲の形』のファンであるということから、「知り合いのフォロワー」は数名いて、リツイート等で発言が流れてくることはあり、あまりに嫌な内容があるので、かえって気になって、たまに発言を見に行ってしまう癖がついてしまった(こうやって、わざわざ見に行ってしまうような性分は、どうにかして改善したいのだが、どうにも治らない)。やたらと誤字脱字、意味のわからない日本語なども多い人なので、そういうことに気の回らない人間は厄介である可能性が高いという話の好例のようなアカウントだと感じてしまう。

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 小学5年の時の国語のノートを読み返していたら、「マフィンおじさんへの個人攻撃」(無修正版)という詩が出てきた。

 たかだか30年間の話ではあるけれど、自分の人生の中で最も洋楽を聴いていた時期が小学生の頃なので、国語の授業で詩を書かされたりすると、どうしても洋楽の歌詞の邦訳風になりがちで、それを国語の授業で提出しても問題なさそうな形に修正してゆくという作業が案外楽しかったりした。上記の詩の何が「無修正」なのかといえば、そういった修正を行っていない、思いついたままの状態だということである。

 ちなみに、このノートは、学校の授業用のノートではなく、進研ゼミの国語の勉強用のノートで、詩に関しては、たしか思いついて殴り書きしたものである。なんとなく覚えてはいたが、「修正版」は見つからず、書いた覚えもない。たぶん、学校の授業では提出しなかったのだろう。

 さて、今日は、ああだこうだと色々書いてしまったので、恥を晒す罰を自分に与える為、この「マフィンおじさんへの個人攻撃」の「微修正版」を載せておくことにする。中期ビートルズフランク・ザッパマザーグースを知った小5病患者の恥ずかしい詩である。



「マフィンおじさんへの個人攻撃」(微修正版)

 お前はマフィンを作ることだけが取り柄の男
 マフィン以外は最低のドクズだ
 お前の作るマフィンは世界一
 だけど俺 マフィンなんてそんなに好きじゃない
 なくてもまったく困らねえ
 俺が世界の王にならないよう祈るんだな
 国民たちはお前のマフィンを求めるかもしれない
 国民の声を聞くのは 王の務めだ
 俺は世界の王だから
 あらゆる学者や料理人を集めて
 お前のマフィンの味を再現できるよう努力させる
 彼らには勿論、ふさわしい報酬と環境を与える
 成功の暁には 量産も夢じゃないだろう
 お前のマフィンで世界中が笑顔になるぞ
 でもお前の名前や顔は絶対に知らせない
 戦争が缶詰を生んだからって
 缶詰に“戦争”って文字を入れるか?
 お前の世界最高のマフィンには
 お前の名前も顔も入れないんだ

ハッピネス・イズ・ア・ウォーム・ガン

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Bongo Fury

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マザー・グースの唄―イギリスの伝承童謡 (中公新書 (275))

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