今年もまたツイッターで同期の星・真子晃一先生が「アイスの実梨味が美味しすぎる」と繰り返しつぶやく時期になったのだが、私の住む北海道の辺境の地では、元々さほどアイスなど食べない私だけでなく、おそらく多くの者がアイスを欲することのない夏を過ごしている。
異常とも言える曇り空と雨続きなのである。実際、地元新聞の一面にも、天候不順を心配する記事が大きく載った。小麦の生育は遅れ、観光客は遠のき、北海道の11月下旬になっても半袖で過ごすほどの暑がりの私が目覚めてすぐに発する言葉が「寒い……」だという有様。夏の風物詩・素麺などどこへやら、寒がりの母なんて「鍋が食べたい」と言い出す始末。隣町で毎年行われているビール祭りのチラシが新聞に挟まっていたが、こんな天気の中、どれだけの人が足を運ぶのだろう。大の酒好きであっても、こんな気候でビールを欲するかどうか……。
天気予報といえば、いつだったかオスマン・サンコンさんが母国・ギニアの天気予報のいい加減さを笑いのネタにしていたことがあった。いわく「昨日暑かった。今日も暑かった。だから明日も暑いんだろう」というようなもので、さすがは「西アフリカの給水塔」と呼ばれる高温多湿地域である。それとは逆に、ここ数日の私の脳内では「昨日曇ってた。今日も曇ってた。だから明日も曇りなんだろう」といういい加減でありながら、たぶん的中してしまうであろう天気予報が続いている。週間天気予報の中にわずかに太陽マークがあっても、希望的観測にしか見えなくなりました。
我が家の北側の窓から見える景色は、一面の麦畑なのだが、この時期になれば、もう「大人」か「老人」の雰囲気すら漂わせはじめているはずなのに、まだまだケツの青いガキのような奴ら(小麦の茎部分に青さが目立つ状態の比喩表現であります)ばかりだ。毎年、何を育てても、手入れの行き届いた綺麗な畑を見せてくれる隣の家のおじさん(といっても、それなりの距離があるのですが)もさぞかし頭を悩ませていることだろう。
『ボクと空と麦畑』という映画がありましたが、あの映画に出てくるような景色が、いつもならここでも見られたのですけどね。いい加減にしてくれないと、そろそろ精神状態にも深刻な悪影響が……。
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