眠くなる前にやればよかったのだが、そうもいかなかった。

 深夜から夜明け直前くらいまでの時間は、何を言っても、何を考えても、すべてが面白く感じてしまう魔の時間であるとよく聞く。逆に、眠くなりはじめの時間というのは、何を言っても、何を考えても、すべてが面白くなく感じる時間である。ちょうど、私がこの文章を書いている「今」がその時間にあたり、習慣を壊すのが嫌だから、無理矢理なにか書こうとしているけれど、傍に拳銃があったら、頭を撃ちぬいてしまっているかもしれないくらいに、なにも面白いと思えることが浮かばないし、当然のように書くという行為そのものもつまらない。さすがに好きな小説や映画や音楽までもつまらなく思えるほどではないが、眠気が覚めるわけでもない。ゆえに、わざわざこんな精神状態で読書したり映画鑑賞したりすることはない。

 さて、ツイッターなんかでは、たまにすべてが面白く感じてしまうようなテンションであっても、まったく面白さがわからないような呟きが三桁や四桁もリツイートされていたり、「いいね」されていたりする。みんな、もっとちゃんと眠ればいいのにと思ったりする。