「ホットケーキ」よりも「パンケーキ」のほうが好きだ。同じものじゃないのか、という声が聞こえてきそうだが、調べてみると、差があるようなないような、とりあえず諸説あるようです、といった曖昧な話が多く、私には判断のしようがない。じゃあどうして「パンケーキのほうが好き」なんて言えるんだ、このすっとこどっこい、という声も聞こえてきそうだが、これはケーキの種類の話ではなく「言葉の響き」の話なのである。つまり、「ホットケーキ」という音の響きよりも「パンケーキ」という音の響きのほうが好きだと私は言っているのである。だったら最初からそう言えばいいじゃないか、このノータリンのアンポンタン、という声がどこからともなく幻聴の可能性も含めて本当に私の耳には届いてしまったのだが、この罵倒に関しては返す言葉がない。ついでに言えば「シフォンケーキ」という言葉は、なんだかしっとりしすぎていて好きではない。知ったことか、このへっぽこ野郎と思う人もいるだろうが、私はへっぽこよりもすっとこどっこいの響きが好きである。アンポンタンはアンパンマンみたいで好きではない。
