獄中飲酒

 世界を好きにして良いのなら、酒に酔っている状態の人間を野放しにできないよう法律を変える。

 居酒屋は基本的に牢獄状態にしておいて、飲みたいのなら、まず牢へ入ることが義務付けられる。牢の中で飲み、酔いが醒めるまでは牢から出られない。酒気帯び運転だけでなく、酒気帯びで町へ出ることも禁ずるのである。これだけタバコを吸う場所が限られつつあるのだから、酒だって同じくらい限られたっていいじゃないか(私はタバコも吸わないけれど)。これを徹底すれば、飲酒運転なんてやりようもないし、酔っぱらいに絡まれる心配もない。ただし、居酒屋の店員というのは、バイト感覚でできる仕事ではなくなり、キャビンアテンダント、いや警官や自衛官なみのスキルを要する仕事となるだろう。ある程度の医療知識も必要になってくる。

 さて、問題は自宅での飲酒をどうするかだ。さすがに禁酒令というのは、どうかとも思うし、飲料メーカーが酒の扱いを失った途端、私が好むお茶やらビタミンドリンクを製造する財力まで失ってしまったのでは困る。このあたりが、私が独裁者になった場合の悩みどころだろう。