「読者の声」の主が近くにいるかもしれないという恐怖

 あいかわらず、新聞の「読者の声」的な欄というのは、いっそ捏造であってくれたほうが安心するほどにろくなことが書かれていないので、読まないでおいたほうが健康に良いとも思うのだが、活字が目につくと読まずにはいられなくなってしまう厄介な性分なので、ついついしっかり最後まで読んでしまい、結果として目と精神の健康に多大な悪影響を与えている。

 ひょっとすれば、この性分そのものが、私の現在に至るまで嫌々付き合い続けてきた精神面の問題と無関係ではないのかもしれず、病状が良好に向かえば、だんだんと活字を目にしても読まずにほっておけるようになる可能性もある。しかし、今はまだ静養中の身であることからもわかる通り、あまりよろしくない健康状態なので、目にしたものを読まずにおれないという症状も治まっておらず、一進一退の緊張状態からも抜け出すことができていない。

 幸い、我が家がとっている新聞は、読者の声は週に一回の掲載なうえ、さほど大きく紙面を支配したりはしていないので、どちらかといえば回復力のほうが勝っているのではないかと思う。せめて、そう思うことにして、なるべくは心に良いものだけ読んでいたいなと考えつつ、どこかの誰かが何かの間違いでこのブログにたどりついて精神を病んでいたら申し訳ないな、などと余計な心配もしている。