毒蛇の出る地域は保健室に血清とかあるんですかね

 中学3年の秋、ちょうど文化祭の準備期間中で、どちらかといえば体育祭や球技大会で鬱陶しいくらいに活躍する連中のほうが多かったせいか、放課後に新聞部でもないのに壁新聞コンクール用の記事を書かされたり、放送部でもないのに当日の案内アナウンスの原稿を書かされたり、果ては演劇部でもないのに台本の手直し(既成作品を演じるだけなのだが、児童数の少ない田舎中学なので出演者もスタッフの数も足りず、色々と手を加えなければならない)から演出助手まで任されるという不毛な活躍を余儀なくされていた貧弱文化少年の私は、突如右肩に経験したことのない痛みというか凝りというか、身体が鉛で構成されているクローネンバーグな寄生虫が肩に潜りこんでジュクジュクと錆だらけの体液を分泌しているような感覚が生じはじめ、腕を動かすこともできなくなり、吐き気も襲ってきて、どうしようもなくなって最も頼りになる宮本浩次ミック・ジャガーを足しっぱなしにしたような顔の友人の健康的な肩を借りて保健室へ向かったのだが、田舎中学の保健室で可能な処置は他にどんな奴が寝ころんでいたのかわからない備え付けの簡素なベッドで横になるくらいしかなく、下手すりゃストレスで症状が悪化するんじゃねえかとも思ったのだが、宮本ミックが結構真剣な顔をして「嫌だろうが寝ておけ」と言うので素直に従うこととし、幸い児童の健康なんざひとつも考えてねえだろコラ文部省的なあの学習机に突っ伏しているよりは楽になり、下校する時間までにはどうにかいかにも不健康そうに歩くことができるくらいには回復したのだが、それ以来、だいたい四年か五年に一度、オリンピックくらいの頻度で当時と同等か気持ちだけ軽いくらいの症状に見舞われるようになった。昨日、ちょうどその周期に当たったのか、同等レベルの苦しみに襲われ、あと少しで鋏かナイフを肩に突き刺し、原因と思われる部分の肉を抉り取ってしまうところだったが、2時間ほどで快方へ向かい、今はどうにかこうしてブログを更新するくらいの力を取り戻したのだけれど、改行に気を配るほどの体力はないので、こうして書き殴り感満載の形で締めたいと思います。