ガラス製品に埃を溜めるな

 もっと掃除しやすい家にするべきだと家を建てる前の両親に忠告したくなる季節。つまりは大掃除の季節。安物のくせに小細工に走ったシャンデリアなんぞ、埃は溜まりやすいうえに、いざ拭こうとすればあちこちでこぼこしていて鬱陶しいし、苛々しながら雑に扱うと割れてしまいそうな無駄な繊細さまで持ち合わせていやがる。嫌な緊張感のなか、壁を天井をと雑巾とバケツを手に動き回っていると、12月の北海道なのに体が熱を持ちはじめ、ついつい薄着で作業をしてしまい、いざ掃除を終えると急激に冷えてきて具合も悪くなる。腕も痛い。気圧のせいもあるだろうが頭痛もする。すぐに眠りたいくらいに疲れているけれど、けっこう埃を被っている気もしてシャワーも浴びたい。急ぎがちなシャワーでさらに冷えたりする。抵抗力ガタ落ち。ひょっとして、これは風邪か?

 なんて事態に陥りがちなことは充分に理解しているのだけれど、大掃除をしないまま年を越すのはもっと気持ち悪い。そういう面倒な性分に生まれついたことを嘆きつつ、たぶん風邪かなという体調のまま2019年を終えようとしている。