アナベルリイはキャロライン・ノバクの予知夢を見たか

 「アナベルリイ」という音楽グループを知ったのは、『1971~1976年の日本のロック、フォークなどのバンドグループ』という名前通りの内容のサイトだった。音楽雑誌に一度紹介されただけのようなグループも掲載されているのだが、さすがに詳細な情報が不明だったらしいものも多く、画像がないものや、グループ名くらいしか表記されていないものもある。アナベルリイも2名のメンバーの名前以外の情報はない。デュオなのか、2名しか名前がわからなかったのかさえ定かではない。しかも、そのうちの一人の名前は「謎の女の子」である。

 名前のわからないメンバーがいた場合は「他」とだけ表記されるか、何も書かれていないかなので、おそらく「謎の女の子」という名前で活動していたのだろう。我が愛しのキャロライン・ノバク的な架空の少女なのか、あるいは少女M的な匿名性の強い芸名なのか。

 まあ、時代から考えて後者である可能性が高いだろう。なにしろ、1971~1976年となれば、キャロライン・ノバクどころか、その雛形とされるアンドロイド・シスターズさえ誕生していない。それに、もう一人のメンバーは「山口容稀子」となっており、画像がないのではっきりしたことは言えないが、おそらく実体のある女性であろう。70年代の日本に実在の女性と架空の女性によるデュオが存在したのであれば、多少の情報が残っていそうなものだが、とにかくこのアナベルリイ、上記のサイト以外に情報が見当たらない。「山口容稀子」という名前を単体で検索してみたりもしたが、アナベルリイと繋がりそうなものは見つけられなかった。

 おそらく、レコードも発売されていないのではないかと思う。もしも、さよならポニーテールのように、メンバーのイメージイラストだけが描かれたジャケットだったりすれば、それはそれでカルトなマニアがコレクションしていそうな気がするが、これだけ情報がないということから考えれば、そういったマニアの琴線に触れるような作品が残っていないということなのだろう。

 しかし、情報がないがゆえに探究心をくすぐられるというのもマニアの性である。こっそりとアナベルリイの謎を探り続けている者はどこかに存在しているかもしれない。というより、わざわざブログにこうして書き散らかしている私がそのうちの一人であるし、「アナベルリイが気になる」というだけの内容であれば、数年前に更新されたとあるブログでも確認できる。その数年の間に進展が見られないあたり、相当につかみどころのない謎なのだろうけれど。

DOOITS!

DOOITS!

  • アーティスト:DOOPEES
  • 発売日: 1996/05/17
  • メディア: CD
 
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