2022-07-31から1日間の記事一覧

『今日までの夜に見た夢に彩られた走馬灯にも似た自分史』(59)

奴が無事に家へ戻った数日後、私が見た池には魚の姿は見当たらず、成人男性の親指ほどの大きさの真っ白いなめくじが水面を蠢いているだけだった。祖母の手入れが行き届きにくかった遠い庭の大きな石を持ち上げると、あの真っ白いなめくじはよく見つけたが、…