2023-08-01から1ヶ月間の記事一覧

一昨日の夕刊しかない地元紙に関する話

「今朝の朝刊」という言葉が気になるという内容の随筆が地元新聞の文芸欄に載っていた。「朝刊は朝に決まっているだろう!」と突っ込みを入れたくなるらしい。仰る通り朝刊は朝に決まっているが、今朝、つまり当日の朝刊が情報源ではない場合もあるわけで、…

暑さは熱さじゃ集まるだけだ

暑い時こそ熱いものをという考え方がどうしても受け入れられない。少なくとも、私には効果がないどころか、単純に余計に暑くなるだけであり、「暑い時こそ熱いもの」を実践している連中の姿すら目に入れたくない。 爽やかな夏など、もはや創作物か幻想の中に…

暑さと湿気で曇った脳味噌を何かで叩いて僕の自尊心はどこへ行ったんだ

形あるものだけでなく文化や概念に至るまで、次から次へと破壊され消失する様を見てきたわけだが、破壊されて欲しいものほど破壊されないと感じることがあり、それはひょっとしたら破壊に至る者の理性の強弱が関係していて、理性が崩れやすい者ほど捉え方も…

善き人のみのゾナティーネ

他人を幸せにすることはできても、他人の窮地を救うことはできない者もいる。逆に他人を幸せにすることはできないが、他人の窮地を救うことはできる者もいる。もちろん、両方できる者もいるだろうし、どちらもダメな者もいるだろう。そもそも、状況次第でど…

Punk Like Amadeus

作者の言動に幻滅してしまったせいで作品を楽しみにくくなること自体は理解できるし経験もあるのだが、それでも作者の人間性の良し悪しを作品そのものの評価へやたらと結び付けようとする者の理由はなんなのだろうと疑問に思うことの方が多く、おそらく評価…

「嫌いと嫌いが嫌いで嫌いの嫌いへ嫌いな嫌いは嫌いを嫌い」

「好きの反対は無関心」という聞き飽きた説がある。たぶん、間違っていると思うし、せいぜい「そういう場合もある」程度の話だろう。そして、この説とも言えそうにない説を根拠に、否定的な言葉に対して「嫌いと言いつつ、気になって仕方がないのだな」など…

君に好かれても迷惑ではあるけれど

朝食時に蚊が室内を飛んでいるのが見えた。すぐに視界から消えてしまい、退治することができなかったため、しばらくは刺されてもいないのに体のあちこちが瞬間的に痒みを感じる症状に襲われた。 その日は用事もなく一日中家にいたのだが、錯覚としての痒みに…

老人と砂

命の危険を感じるほどの暑さが続くなか、老人会のみなさんはいつも通りゲートボールに興じていた。 暑さを感じにくくなってしまったご老人が熱中症で搬送されるといったニュースを頻繁に目にするが、どういうわけか私の周りでは一度も聞いたことがない(老人…

主題はおそらく「彼らが愚かであることを勤勉な私は理解している」

地元新聞の編集余録に「読書のすすめ」と題された文章が掲載され、その中に以下のような記述があった。 「濁流の恐怖からようやく逃げた若者がインタビューに答えていた。「ザーッときて水がガーッときたから、バーッと逃げた」「川がバーッとあふれ、グワー…