2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

春の恵みを必要性に迫られることなく享受する

庭に咲く福寿草の数が例年より多いのだけれど、これで我が家にも多くの福が舞い込むなと素直に思える性格ならば、実際に福を感じることも多かったことだろう。残念ながら、静養中の身であることからもわかる通り、私はそんな幸運な性格ではない。 まあ、福寿…

季節外れのサンタクロース(ゆえに血まみれ)

3〜4歳頃だと思うのだが、テレビでおそらく大人の手くらいの大きさのサンタクロースの置物(人形と表現したほうが良いかもしれない)が血まみれになっている映像を見たことがある。テレビドラマの宣伝だったように記憶していて、たしかタイトルは『サンタク…

確認できない馴染みの景色

同じ家に住み続けていても、その時期によって部屋の模様が変わったり、経年劣化などによる変化もあるわけで、馴染みの景色というものも知らず知らずのうちに記憶から消えていってしまったりする。 しかし、家というのは、写真を撮ることも割と多い場所でもあ…

アンモナイトに金の針

ファンタジーの世界では生物を石化する魔法というのがよく登場するが(例えば、『ファイナルファンタジー』シリーズの「ブレイク」など)、それによって石化させられた生物がしばらくして発見された場合、その生物を「化石」と呼んで良いのかどうか、なんて…

桜前線離脱大作戦

我が家の庭には桜の木がある。 とは言っても、高さは私の身長より少し高いくらいで、なにより今は亡き伯父が出来もしないのに雑な剪定をしたせいで、ほぼ枯れ木状態で、なぜこんなみすぼらしい枯れ木をそのままにしているのだろうと思われても仕方のない姿で…

洗浄は戦場だ

四月も中盤が近づくと、いくら北海道とはいえ、暑がりの人間はそれなりに警戒をはじめなくてはならない。極度の暑がりである私はなおのことである。 不幸中の幸いながら、現在の私は静養中の身であるため、あまり外を長く歩く機会もなく、猛暑のなか、行きた…

華麗なる学校給食野郎

人生初の給食のメニューはカレーだった。中学入学後の最初の給食もカレーだった。 私が知り合った人のなかにも、最初の給食がカレーだったという人がたくさんいて、実際カレーは給食の人気メニューの常連である。メジャーリーグで連続ホームランを成し遂げた…

「死にたくないので生まないでください」

四月というのは、やけにまっすぐな目をした黒衣の若者たちの姿がそこらじゅうで映し出されていて、静養中の人間にとっては、身体にも心にも毒である。また、そんな若者たちに向けて、心の奥底では自分が立派な人間だと言ってもらいたくてしょうがないくせに…

蠅の王は玉座に、末端の蠅は便座に

この時期というのは、融けかかった雪とそれに伴って現れはじめる塵やらゴミやらのせいで景色は汚いし、寒いんだか暑いんだかわからん気候で何を着て過ごせば良いのか悩まされるし、結局何を着ても心地良くなんか過ごせず、しかし、よくよく考えてみれば、心…