さむい、かむい、ねむい

 信心深さと程遠い私は、特に各種インチキ臭い宗教やオカルトには強い嫌悪感を抱いているが、人間弱ってくると何かにすがりたくなるもので、そういった怪しすぎるものにはさすがにすり寄らずとも、神棚に手を合わせてみたり、亡き祖父母の遺影に手を合わせてみたり、金のかからない範囲での風水を実践してみたりする。その労力をもっと有益な事に費やせばいいのだろうが、弱ってるので有益な事が手に付かないのである。口のうまいインチキ集団なら、今の私を易々とだますことができるだろう(父も鬱が酷かった時、おかしな水を買わされてた)。

 トイレで本を読むのをやめた。
 風水的に良くないという記事を読んだのがきっかけだが、トイレに長時間いるというのは、風水と関係なくよくないことだろう。
 そもそも、北海道のトイレは、この時期寒すぎる。
 それに、いくら他人に見られない場所だからと言って、糞尿と寄り添いながら、下半身を露出しているというのはどうかと思う。痔になる可能性だって高まるだろう。風水を気にしてしまうほど弱っていなければ、トイレの時間が長いままだったかもしれないわけで、そういう観点で言えば、弱って良かったとも言えるが、こういう無理矢理ポジティヴに考えるのは好きじゃない。「良くなった」のではなく、「悪化を防いだ」だけの話なのだ。

 我が家近隣でも、明け方は氷点下を記録しはじめた。
 暑いよりも寒い方が頭は働くが、働いてしまう分、余計なことを考えて気持ちが沈みやすくもなる。
 今朝もよけいなことを考えてしまって、気が沈み、頭まで布団にくるまってしばらく外界を遮断していた。
 それでも、手近なノートを布団の中に招き入れて、書かなきゃいけないものの下書きだけは、暗い布団の中でしていたのだから、どなたか誉めてくれたっていいと思うのだけど、どうもこの世界は私を歓迎していないらしい。

 どこか違う世界に行きたいなあ、などと考えていたら「さよならポニーテールが新メンバー募集」というニュースが飛び込んできた。
 さよポニワールドの住人になりたいなあ…。ちょっと、がんばってみようかな。