HI-Cのパッケージはとっておくべきだった

 普段は、あまり清涼飲料水というものを好んで飲んだりしないのだが、日本映画学校を受験する際に宿泊したホテルのミニバー(部屋に備わっている冷蔵庫。中には割高の飲みもの)は随分と利用した。それなりに緊張していたせいか、やけに喉が渇いたのだ。

 そういえば、極楽とんぼの加藤さんが、『めちゃ×2イケてるッ!』の沖縄ロケで、やけにミニバーを利用していたことがネタにされていたような気がする。私と同じく北海道出身である加藤さんは、どうやら沖縄の暑さが堪えたようだ。

 さて、清涼飲料水をあまり飲まないことは、健康のことなどを考えれば、むしろ良いことのようにも思うが、最近とみに「思い出コレクター」としての血が騒いでいる身としては、パッケージのコレクションが進まないという悩みが生じる。炭酸飲料にいたっては、「あまり飲まない」どころか「飲めない(苦手なのです)」ので、デザイン的には大好きなコカコーラも、我が家にあるコレクションはすべて父が飲んだものである(酒類も同様)。

 近年は、瓶や缶の飲料水が減り、ペットボトルが主流になってきている。ペットボトルというのは、煮沸消毒すると縮んでしまったり、ラベルが貧弱だったりと、どうにもコレクションには不向きである。しかし、時代はどんどんペットボトル化しているため、なくなってしまわないうちにと、最近はむやみに缶飲料や瓶飲料を手当たり次第に購入してしまったりする。手当たり次第すぎて、確認ミスにより、炭酸飲料が混じることもあり、さすがに中身だけ捨てるというのは気が引けるので、コカコーラの時と同じく、父に飲んでもらう。

 小学生の頃、空き缶リサイクル活動というのがあって、自宅で飲んだ缶飲料の空き缶を学校で収集していたのだが、今思えば、こっそり自分が普段飲むことのない商品の空き缶を持ちかえれば良かったと思う。もっとも、誰が口をつけたのかわからない空き缶を持ちかえることに抵抗がないわけではないし、下手をすれば、とんでもないド変態として白い目で見られる可能性もあっただろうから、当時の私がそんなことを思いつかなくて良かったのかもしれない。

日本懐かしジュース大全 (タツミムック)

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