世にも奇妙なリメイクの物語に関する希望的予想というかただの願望

 今年で25周年となる『世にも奇妙な物語』。春には人気マンガ家競演編が放送されたが、秋の特別編は、過去作のリメイクで、現在公式の投票企画が続いている(締切は、7月31日)。そこそこの世にもファンである私も、投票しておきました(何に投票したかは言いません)。

 さて、このリメイク企画、ファンサイトで投票のベスト10と選出作品の予想が挙げられていて、それを見ると、なんだか私も個人的な願望丸出しで予想してみたくなった。というわけで、個人的なリメイク希望作品等の話を書き散らかしておこうと思う(あくまで個人的願望なので、実現性等は考慮していません。また、脚本や演出についてまで、あれこれここで予想するのは、さすがに野暮な気がするので、今リメイクするならあの役者さんで観てみたいというキャスティングメインで考える。)。



 まずは、ファンサイトの管理人さんが挙げていたベスト10&選出作品予想について、ちょっと勝手にあれこれ考えてみよう(以下、その予想作品)。

《ベスト10予想》
 第1位「懲役30日」
 第2位「おばあちゃん」
 第3位「23分間の奇跡」
 第4位「ズンドコベロンチョ
 第5位「夜汽車の男」
 第6位「雪山」
 第7位「BLACK ROOM」
 第8位「昨日公園」
 第9位「過去からの日記」
 第10位「迷路」

《選出作品予想》
 第1話「ズンドコベロンチョ
 第2話「夜汽車の男」
 第3話「おばあちゃん」
 第4話「過去からの日記」
 第5話「懲役30日」

 さすが、ファンサイトだけあり、現実的な「予想」としては、とても説得力がある(たとえば、『BLACK ROOM』は、リメイク困難なのでたしかに選出される可能性は低いだろう)。

 まずは、『ズンドコベロンチョ』。ネット検索が容易となったこの時代、この話をどのようにリメイクするか、スタッフは悩むところだろう(ひょっとしたら、そのせいで選出作から漏れるかもしれない)。オリジナル版の主演は草刈正雄で、正直、草刈さん以上の適役が浮かびにくいが、ここは佐々木蔵之介を推したい(『越境』に出演しているが、単独主演は、まだない)。右往左往している姿が結構似合うと思う。あるいは、最近妙にコメディが似合ってきた竹野内豊でもいいかもしれない。

 続いて『夜汽車の男』。これもまた、大杉漣以上の適役はいないと思うが、リメイクの特別編そのものが良くも悪くもかなりの冒険なのだから、キャスティングだってそれ以上の冒険があってもいいんじゃないかということで、水谷豊を推しておく。秋からは、『相棒』の新シリーズが始まる可能性も高いので、かなり難しいだろうが、杉下右京ばりにああだこうだと薀蓄を語りながら駅弁を食べる水谷さん、かなり見てみたい。

 後味の悪さに定評のある『おばあちゃん』だが、これは設定を変えずに考えるなら子役女優という限られた中からの選出になるので、特別編に対する力の入れ具合から考えても、芦田愛菜本田望結あたりになるのだろう。ただし、あまり私は、この作品を高く評価してはおらず、考えていても楽しくないので、それくらいしか浮かばないだけではあるのだが……。

 『過去からの日記』。これもまた話自体は、あまり好きではないのだが、西島秀俊蒼井優の共演は、たしかに見ごたえがあった。両者ともに「儚さ」が似合う人でないと駄目だろう。一瞬、斎藤工が浮かんだが、少しアクが強い気がする。いや、アクは多少強くとも、松田龍平なら雰囲気といい話題性といい、かなり適しているんじゃないか。蒼井優が演じた少女は、『あまちゃん』でも共演した優希美青を推しておく。

 実際にリメイクされる可能性が最も高そうな『懲役30日』。オリジナルは、主演が三上博史、共演に松重豊小日向文世手塚とおる浅野和之という芸達者というかアクの強いお方揃いで、これを超えるキャスティングは、相当頭を悩ませる。だが、同時に考えるのが楽しい。まず、主役の男だが、堤真一はどうだろう。実は、堤さん、まだ『世にも』は助演すらない。あるいは、『スカっとジャパン』で日本のろくでなし像を体現している津田寛治、ギラつきの半端ない眼力がたまらない桐谷健太、世にもでの主演をずっと私が熱望している北村一輝も推したい。この四人なら、実力・話題性共に、いい線いっている予想ではないかと。共演陣も予想すると、松重豊が演じた看守長は、長身と怪物性は変えたくないので、既に出演歴はあるが、嶋田久作がベストだろう。小日向文世が演じた弁護士に滝藤賢一浅野和之が演じた検事に堀部圭亮。そして、私がこの作品で一番印象に残っている手塚とおるが演じた超不気味な医療技師。あの不気味さに追従できるのは、おそらく安田顕か木下ほうかくらいだろう。このくらい脇も固めれば、オリジナルに対抗できるのではないかと。



 さて、ここからは、私の個人的なリメイク希望作品とそのキャスティングの話をざっくりと思いつくままに(基本的に主演候補は、まだ『世にも』で主演を務めたことがない俳優)。

 まず、ツイッターでも呟いたのだが、芥川龍之介原作の『仙人』(オリジナルの世にも版では、金山一彦、出光元范文雀が出演)を大泉洋主演でリメイクしてほしい。とにかく、森見登美彦作品に登場する「樋口師匠」を大泉洋で見たいので、ここで間接的にね。宙に浮かぶ洋ちゃん、素敵だと思うの。共演は、夏木マリ三遊亭小遊三なんてどうだろう。同じくTEAM NACSなら『懲役30日』でも名前を挙げたが、安田顕は『先生の「あんなこと」』のリメイクや、『壁の小説』で升毅が演じた役も良さそうだ(『壁〜』の主演だった大塚寧々は、今なら桐谷美玲あたりか)。ミスター残念・戸次重幸は、『逆男』だろうな。NACSではないが、ヤスケン同様『懲役30日』で名前を挙げた津田寛治は『扉の先』の主演も捨てがたいし、木下ほうかは『ハイ・ヌーン』もいい。

 沢村一樹林隆三の演技バトルが手に汗握った『さとるの化物』は、二宮和也リリー・フランキーでリメイク希望。深田恭子主演の『友達登録』は、今なら高畑充希だろう。及川光博主演で『チェス』なんてのも惹かれる。江角マキコが主演だった『モザイク』は、天海祐希の方が見たい。山田孝之主演の『ミッドナイトDJ』、市村正親主演の『マエストロ』なんてのも似合いそう。

 西村雅彦の独壇場だった『そのボタンを押すな』は、是非とも田中要次で。『ルナティック・ラブ』の豊川悦司の不気味さをリメイクできるのは、たぶん綾野剛吉岡秀隆の『ブルギさん』というのもそそられる。小市慢太郎の『思い出を売る男』は、かなり泣かされそうだし、『非常識宴会』でアタフタする劇団ひとりや『ネチラタ事件』に翻弄される松本幸四郎は笑わせてくれそう。笑わせてくれそうという点でいうなら、長瀬智也山本浩司で『ラッキー小泉』というのもアリかと。

 キムタク初主演だった『言葉のない部屋』は、おのぼりさんが妙に似合いそうなAAAの西島隆弘。ミスターちんの不幸感がたまらなかった『不幸の伝説』は、相葉雅紀で。柳葉敏郎が台詞なしで演じた異色作『奇数』をリメイクするなら長谷川博己長谷川博己は、『鈴木先生』の流れで『23分間の奇跡』でもいいが、こちらは富田靖子の方がホラー色も強まる。川原和久主演の『ガード下の出来事』は、なぜか夢で見たので、正夢になることを希望。『相棒』つながりで、六角精児主演の『着せ替え人形』は、かなり気持ち悪そうで魅力的。『過去からの日記』で名前を出した斉藤工は、『王様の耳はロバの耳』で沢尻エリカ松井玲奈に挟まれてみてほしい。

 大御所の意外なキャスティングも『世にも』の魅力の一つ。中村敦夫で『精神力』のリメイクなんて面白そうだ。また、この大御所キャスティングで期待したいのは、ポール牧が主演した『神様』のリメイクだ。北大路欣也里見浩太郎で見てみたい。野村萬斎片岡愛之助といった古典芸能系の役者も似合いそうだ。大御所というなら、かつて丹波哲郎が主演した『王将』は、満を持して本田博太郎の主演でどうだろう。相手役は成宮寛貴か?

 他にも、錦戸亮で『ロッカー』、真木よう子で『整形手術』、鈴木浩介で『大注目の男』、でんでんで『代打はヒットを打ったか?』、寺島進で『柵』、遠藤憲一で『おれに関する噂』、太田光で『モルモット』、尾野真千子で『そこでは、お静かに』等々、色々と希望は尽きない。

 ついでの予想だが、佐藤浩市が主演した『知らなすぎた男』がリメイクされた場合、叶美香が演じた役は、きっと壇蜜になると思う。ゴージャス度は下がるが、エロス度が高まる。あと、『声を聞かせて』で林原めぐみが演じた女の声は、今なら花澤香菜だろうか。ちょっと健康的すぎる気も……。いや、綾波レイ長門有希ということで、茅原実里かもしれない。

 まあ、とりあえず、今は期待外れな出来にならないことを祈るばかり。