自室の片隅で痛々しく叫んだのけもの

 何やら世間で肯定的に捉えられているらしい発言や価値観が、たとえ確かに自分が昔から主張していた内容と同義だったとしても、大抵はそれを証明する術などなく、「時代が自分に追いついたのだ」と喜べる無邪気さがあれば良いのだが、莫大な金銭が動き出していたりすれば欲や妬みが生じるのも無理はないだろうし、そういった類のものではなくとも、かねてから自分が訴えていた苦しみや怒りが、それまではまったく聞き入れられなかったというのに、どういうわけか泣き寝入りして久しく経過し、自分の救済はとうに手遅れの段階になってから、やけに遠い場所で目を向けられはじめていて、「これまでの私の苦しみはなんだったのだ!」と叫びたくもなり、叫ぶだけならまだしも暴れ回りたくなる衝動にも駆られるもので、しかしながら理性を破り捨てて本当に暴れ回ってしまっては、世間は私を「加害者」として見るようになるのは容易に想像できてしまい、結局自分の影響力や発信力の低さが原因なのかと、やはり泣き寝入りする他ないように思える結論しか見出せそうにないので、せめてもの腹いせに自分の部屋で自分の物と身体だけが傷つく程度に暴れてみようかとも思ったが、すでに乾燥で手がひび割れだらけの血塗れ状態であり、なんだか本当にろくでもない奴だな2022。