たまたま聞こえてくるつまらない会話

 「開幕戦の行く末が気になって仕事がはかどりませんって冗談で言ったら「まだ開幕してねーだろ野球狂が」とマジレスされたンゴwwwwwwwwwwww ・・・日本人にはもっとユーモアが必要だと思うの。」

 という、ツイートを見つけた。ユーモアってなんだろう。

 まず、意味がよくわからない。この人の冗談が「野球が気になって仕事がはかどらないと呟くこと」だったのか「開幕前に野球について語ること」なのかもわからない。

 呟いた人は、普段はちゃんと仕事をしていて、たまたまちょっと身が入ってなかった時に、軽い冗談で言ってみたという可能性の方が高いとは思う。そうだとしても、面白い冗談ではないし、もし普段から野球の話ばかりしていて、この時だけでなくいつも仕事がおざなりの奴なら、ただの野球バカのクズ野郎と言われても仕方ない。

 それに、相手が野球嫌いの人間なら、冗談でもそんなこと言われたら腹が立つ。私ならそうだ。仕事でなくとも、たとえば待ち合わせに遅れた理由が「昨晩、野球見てたもので」だったら、張り倒したくなる。

 この冗談の醜さって、日本人にはユーモアが足りないとかそういう話じゃなく、「野球観戦に熱中すること」がどんな大事な仕事や約束と天秤にかけても、冗談として通用するだろうという野球ファン側の勝手な思い込みが透けて見えることじゃないかと思う。


 「スポーツの話ばかりするお前にうんざりしてるだけだろ? 相手がつまんない奴だ、みたいに言うんじゃねえよスポーツ馬鹿が」

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 「多くの日本人にユーモアが足りないという意見には同意するが、君の冗談が通じなかったのは、君の冗談が単につまらないからだ。君の頭が悪いからだ。君が自分の能力の低さを他人のせいにするクズだからだ。君の冗談なんて何人だって笑わない」

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「敗者復活装置としての体育会」
 http://d.hatena.ne.jp/kanedo/20100617/1276777583

 ここに書かれていることは、私がずっと考えていること、小説なりシナリオなりでテーマにしたいことにとって、かなり重要だと思うので、忘れないよう、ここに貼っておく。