より良い人間に転生しない限り無理だし、そもそも転生できそうもない

 ツイッターで「自殺を思いとどまらせることのできる言葉」というのが大喜利的な感じで挙がっていて、そのなかに「橋本環奈がお前と付き合いたいって言ってたぞ」というのがあったのだけれど、いくら橋本環奈の側から「付き合ってほしい」と言われたとしても、それで素直に「よし付き合おう」と決断できるだけの自信が持てないからこそ自殺する道を選んでしまうような気がする。実際、私は何かの間違いで橋本環奈とお付き合いすることになったとしても、早いタイミングで愛想を尽かされてしまうと思うし、結果的にお互い嫌な思いをすることになるはずなので、自殺しようとしているときにそんなことを言われても(たとえ、それが橋本環奈以上に魅力的な相手や実際の想い人からであっても)余計に悲しくなるだけである。交際を開始できるかどうかと、そのお付き合いが幸せなまま続いてゆくかどうかは別の話なのだ。良きヒモにすらなれると思えないのであれば、橋本環奈であれ玉城ティナであれ池田エライザであれあのちゃんであれ「付き合ってください」と言われても虚しいだけである。まあ、言われないから良いのだけれど、自殺するということは、彼女たちを遠くから眺める自信すら失っているのである。

 相手が誰であれ、「付き合って」と言われて、すんなり付き合い始められるだけの自信が持てるのなら、そう簡単に自殺しようとは思わないのではないか。場合によっては「こんな良い人を自分の不幸に巻き込むわけにはいかない」と考え、より自殺する意志を強めてしまう可能性もあるだろう。どうにも、この言葉は自殺を止める力があるとは思えない。

 まあ、死にたくなることは頻繁にあれど、誰かから「付き合ってほしい」などと言われることはなさそうだから良いのだけれど。