最低時速40キロの凶器ひしめく家の外

 子供は外で遊ぶべきだと主張するのであれば、行き交う自動車の量を減らすために知恵を絞ることが必要だと思うのだけれど、その点を踏まえて論じている光景は(私が自動車嫌いであることも影響はしているが)あまり目にせず、結局自分たちの利便性は手放したくないのだろうと白けた気持ちになる。

 相変わらず、我が家の近辺にも数台の無駄にうるさい車が出没しているが、地平線も見える田舎でこの有様なのだから、愛すべき我が子を外で自由に走り回らせることに親が躊躇するのは当然に思う。子供自身も物心がついているのなら、ある程度の危機意識を嫌でも持ってしまうだろう。

 ともかく、「子供は外で遊ぶべき論」に関しては、実際に子供たちが外で遊べるよう、率先して自家用車を手放したという者の主張でなければ耳を傾ける気にはならない。