吐きだめのヘドラ

 「観ておくべき名作映画ランキング」、あるいはもっと単純に「好きな映画ランキング」といったものには、おそらく上位どころか下位にも掠るか掠らないかという存在だろうが、「汚い映画ランキング」ならばベスト3に選ばれそうな怪作『吐きだめの悪魔』(1986年/アメリカ/監督:ジム・ミューロー)がリブートされるという、どうかしてるとしか言いようのないニュースを知った。

 はてさて出来の方はどうなるのか、いや、そもそも本作に関しては出来の良いリブート版だったとして、それが良いことのなのかどうかも怪しい。ただ金をかけたからといってオリジナルの世界観というか映し出されるあれこれの質感が再現できるわけではないし、上手に金をかけてオリジナルの魅力が何倍にも膨れ上がったとしても、それはそれで観る者を選びまくる代物となる。選ばれなかった者が偶然目にしてしまった際のダメージも相当なものになるだろう。そんな惨劇を少し期待してしまう私の心もなかなかに汚らしい。

 ところで、私は『シン・ゴジラ』を鑑賞した後、方々で語られる賛否入り混じった批評や議論、あるいは参照されていそうな作品や想起させられたとして挙げられる作品(たとえば、ゴジラが地上に初上陸した際の姿(=蒲田くん)は、ポン・ジュノ監督の『グエムル 漢江の怪物』の影響を感じる、といった指摘)を眺めるうち、『吐きだめの悪魔』を含めたいくつかの作品を下敷きに、ゴジラシリーズの中でもカルト的な人気を得る『ゴジラ対ヘドラ』での対戦怪獣ヘドラをメインにした『シン・ヘドラ』を観てみたい願望が湧き、相当な粗削りではあるがプロットやシナリオの断片を書き散らかしたりもした(『シン・ヘドラ』に関する個人的妄想は2021.12.22のブログでも少し触れている)。色々、恥ずかしい点も多いので詳細は述べないが、才能ある方が偶然目にして、奇跡的に私の理想に近い作品を撮ってくれるかもしれないので、主な参考作品のうち、映像作品のみ挙げておくことにする。可能であれば、これらの作品から私の理想の絵面や物語を想像して頂ければ幸いですが、あくまでも映画制作の道を諦めた者の戯言です。

 

『吐きだめの悪魔』(映画/1986年/アメリカ/監督:ジム・ミューロー)

世界残酷物語』(映画/1962年/イタリア/監督:グァルティエロ・ヤコペッティ

サンゲリア』(映画/1979年/イタリア、アメリカ/監督:ルチオ・フルチ

『ポゼッション』(映画/1980年/フランス、西ドイツ/監督:アンジェイ・ズラウスキー

ブロブ』(映画/1988年/アメリカ/監督:チャック・ラッセル

『美女と液体人間』(映画/1958年/日本/監督:本多猪四郎

マタンゴ』(映画/1963年/日本/監督:本多猪四郎

『ザ・ショックス 世界の目撃者』(映画/1986年/日本/監督:内田建太郎)

ウルトラマン80』(特撮ドラマ/1980年/日本/TBS、円谷プロダクション

uryuu1969.hatenablog.com