悪くも恥ずかしくもないけれど言えない事情なんていくらでもある

 たとえば隣の家が火事になったり、あるいはアパート等で別の部屋から出火したりすると自分の住まいにも多かれ少なかれ影響はあるわけで、ほぼ無事に済んだとしても不審火だったりすれば事情聴取なんかに協力することになるかもしれない。そうなれば当然、その日の予定も変更せざるを得なくなったりする。もちろん、自分が放火犯人でない限り、罪もなければ恥ずかしがる理由もないし、それによって仕事を休むことになっても責められる理由はない。説明すれば、よほど酷い職場でないかぎり、責められるどころか心配してもらえるはずだ。

 ただ、これが著名人となると少々厄介な問題があって、自分にまったく非がなくとも、この件を公に説明してしまうと、どうしても不特定多数の人間に住所等を探られてしまう危険性が出てくる。今の時代、該当する火災の情報を調べれば、おのずと住まいが特定されてしまうだろう。ゆえに、連載に穴があいたり、出演作品をキャンセルしなくてはならなくなっても「諸事情」としか説明できなくなるかもしれない。 

 さほど深く考えることもなく、こういった「諸事情」案件というのは他にも色々と理由が想像できる。気にはなってしまうが、「そういうこともあるのだろう」と詮索せずにおくのが正しい対応だと思う。探るのであれば、日頃から下世話で無神経な勘繰りばかり書き散らかしている匿名アカウントや筆名すら記さぬ覆面ライターたちを葬る手段を探ったほうが良い。そのほうが世の中のためになる。アイカンスピーク、ファッキンジャパニーズ。

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