結果を憂う原因たち

 北海道は自動車の運転マナーが悪いとよく言われ、実際死亡事故も多い。車嫌いの私は、可能な限り他の移動手段に頼るし、どうしても自動車移動が不可欠な場合もタクシーやバスといった公共交通を利用する。何度かブログにも記している通り、世間の見えない圧力に負けて運転免許だけは取得したものの、教習以外に自分で運転することは決してない。そして、ますます「ドライバー」という種族からは遠ざかっていく。

 私個人の自動車との果てしなく遠い距離はともかく、私の住む地域は北海道の中でも特に運転マナーが悪いとされている場所で、憂慮する声は地元のフリーペーパーや新聞の読者欄でも頻繁に目にする。しかし、これだけマナーの悪いドライバーが大勢存在している土地ゆえに、その状況を憂う声の主本人の運転も危険である可能性は高いように思え、己を客観視することは基本的に困難だとは言っても、その可能性にすら思い至っていないように感じる投稿の数々は、よく考えればなかなかにホラーなものである。

 暴走車が家に突っ込んでくる可能性まで考えれば、運転も外出すらも控えたところで安心できない。自動車の導線から最も外れていそうな屋内で可能な限り神経を尖らせて生きていくほかない。不意打ちのように飛び込んでくる「住民たちの声」は、途切れそうになる警戒心を即座に呼び覚ますのだった。


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